デイブレイカー / Daybreakers

デイブレイカー [Blu-ray]

演技派怪優+兄弟監督(ホラー系)+人型モンスター(ヴァンパイア)+CG技術。

映画『デイブレイカー』の売りと言えば、そんなところでしょうか。
そう聞いただけで、好きな人は絶対観たくなる、でも好きじゃない人にはどうでもいい…、そんな映画だということは、皆さんおわかりになるでしょう。
はい、私は大好きです、こういうの。

だって、イーサン・ホークウィレム・デフォーサム・ニールの名優対決が観られるし、「おお!首が飛ぶ!!」なんていう切り株シーンも観られるし、そのくせ色調がブルー系に抑えられているので血の色が生々しくないし。

観客を選ぶ映画であることは確かですが、深夜のレイトショーとかで、気心の知れた仲間たちといっぱいビールでも飲みながら観たくなるような、そんな作品です。

<STORY>
2019年、あるウィルスが蔓延し、全人類の95%がヴァンパイアになっていた。ヴァンパイアの食料である人類は、捕食対象としてヴァンパイアから狩られるか、食糧の供給源として飼育される存在になっていた。製薬メーカーで人工血液を研究するヴァンパイアのエドワードは、ある日、レジスタンスの人間と出会う。レジスタンスに協力することになったエドワードは、ヴァンパイアから人間に戻ったという男・コーマックの存在を知る…。

<Cheeseの解説>

Daybreakers

まずは、この映画の世界観を紹介します。

人口の95%がヴァンパイアになった世界。
このヴァンパイアは、ウィルスの影響で発症したものですが、「ヴァンパイアに血を吸われることにより、ヴァンパイアになってしまう」「鏡に映らない」「年を取らない」「太陽にあたると燃えてしまう」「胸に杭を打たれると死ぬ」などなど、そのスタイルは昔ながらのもの。

しかし、この映画で取り入れられている、新しい概念もあります。
それは“サブサイダー”という存在。

ヴァンパイアが長期間、人血を飲まなかったり、自分の血液を飲んだり、他のヴァンパイアの血液を飲んだりすると、“サブサイダー”という蝙蝠の化け物のような姿になるのです。
ヴァンパイアがサブサイダーになると、理性を失い、これまでの記憶を亡くし、他のヴァンパイアたちに襲いかかるようになるのです。

しかし、さきほども言ったように、今や全人口の95%がヴァンパイア。
人血はそうそう手に入らない高価なものとなり、ストックも底をついてきます。
富裕層はともかく、貧困層は人血にありつけず、だんだんとサブサイダーの数が増えて来るわけです。

そこで大事になってくるのが、人工血液の存在。
製薬会社は、人工血液を造ろうと必死で取り組みますが、何度実験を重ねても、うまくいかないでいます。

この映画の主人公・エドワードは、製薬会社・ブロムリー=マークス社で人工血液を研究する科学者。
生き延びるためにヴァンパイアになろうとする人間が多い中、ヴァンパイアになるのを拒否していたにも関わらず、弟に無理やり血を吸われ、ヴァンパイアになってしまったのです。
ヴァンパイアになった今も、人血を飲むことを拒否し、じゃっかんサブサイダーになりかけながら、人類を救いたいと人口血液を研究しているのです。

このエドワード、何がカッコイイかって、やはりその信念を貫く姿。
ヴァンパイアではあるけれど、人間の血液を飲むことを良しとせず、人間のレジスタンスに味方をするのです。
エドワードを演じるイーサン・ホークは、青白~い顔で、信念を貫くヴァンパイアを力強く演じています。
いやー、イーサンってば、白シャツとチョッキがホントによく似合う!

その彼と仲間になるのは、ヴァンパイアだったはずが、あるアクシデントで人間に戻ってしまった男・コーマック。
プレスリーの歌を口ずさみながら、太陽の光を燦々と浴び、自由なアウトローを気取っています。
このコーマックを演じるのは、ウィレム・デフォー。
相変わらずのひょうひょうとした演技で、暗い物語に一筋の光を与えています。

そして、そのエドワード&コーマックと対決することとなるのが、ブロムリー=マークス社の社長・ブロムリー氏。
人間を“食糧”としか思っておらず、人間を狩り、養殖する守銭奴キャラ。
いざとなったら身内を殺すことだってやっちゃいます。
このブロムリー社長を演じるのは、サム・ニール。
青白い顔でワイングラス片手に人血を飲む、ドラキュラ伯爵さながらの悪役を、楽しそうに演じています。

この映画の魅力は、やはりこの三人の名優たちの演技合戦。
それぞれの信念に従って生きる男たちを、三人とも生き生きと演じているのです。

個人的には、前半は押さえ目に、後半はかなりはっちゃけるイーサンの豹変ぶりと、サム・ニールのいかにも過ぎるヴァンパイアぶりが好きですね。
現実世界の話ではないからこそできる、振り切り気味の演技を見せてくれます。

そして、人間の愚かさを描きつつも、どこか希望を感じさせるストーリー。
愚か者たちが行きつく果ての最後には、希望も残されている…。

「グロシーン、自由にやらしてもらいました! でも、最後、ちょっといい感じにまとめてみたし、こんな感じでもいいっしょ?」
と、ピーター&マイケル・スピエリッグの兄弟監督がペロリと舌を出しているような気がします。
ある程度の制約はありつつも、その中で、各分野のプロフェッショナル達が最大限に楽しみつつ、できる限り自由に楽しんでいる…、そんな雰囲気が感じられる作品です。

別コラム:オトコに見せたいこの映画『デイブレイカー』

『デイブレイカー』(98分/オーストラリア=アメリカ/2008年)
原題:Daybreakers
公開:2010年11月27日
配給:ブロードメディア・スタジオ
劇場:新宿バルト9ほか全国にて
監督・脚本:ピーター・スピエリッグ/マイケル・スピエリッグ
製作:クリス・ブラウン/ブライアン・ファースト/ショーン・ファースト
撮影:ベン・ノット
音楽:クリストファー・ゴードン
美術:ジョージ・リドル
出演:イーサン・ホークウィレム・デフォーサム・ニール/マイケル・ドーマン/クローディア・カーヴァン/イザベル・ルーカス
公式HP:http://www.daybreakers-movie.jp/

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