【映画レビュー】ランナーランナー / Runner Runner
“ランナーランナー”とはポーカー用語で、4枚目の共通カードであるターンと、5枚目の共通カードであるリバーで自分が勝つために必要なカードを引き当て、最後の2枚で大逆転してしまうようなラッキーな“引き”のことだそうです。
この映画『ランナーランナー』は2008年にアメリカの大手オンラインポーカーサイト「アルティメットベット」で起こった詐欺トラブルが元ネタになっています。
コスタリカにあるオンラインカジノの運営会社を舞台に、カジノ王にスカウトされて、欲にまみれたオンラインカジノの世界に足を踏み入れた男の、運命をかけた大勝負を描いています。
果たして、彼の一世一代の大勝負は吉と出るか、凶と出るか…。
ジャスティン・ティンバーレイクがその軽い魅力を活かし、頭が良く小器用ながらも、それをうまく人生に活用できずにもがいている男を演じています。
対するカジノ王を演じるのはベン・アフレック。
ちょっと恰幅の出てきた体で、食えない男を憎々しげに演じています。
使えない感じの好青年を演じていた若い頃より、ぐっと魅力が出てきたなあと思い、初めて彼を素敵だなあと思ったのでした。
監督としても名声を手にした彼、歳をとってから魅力を増してくるタイプだったのですねー。
これから、どんどんこういう役にチャレンジして欲しいものです。
<STORY>
プリンストン大学院生のリッチーは、学費を稼ごうと全財産をオンラインカジノで賭け、スってしまう。サイトの解析を行ったリッチーは、カジノのシステムに不正があることを発見。サイトオーナーでカジノ王のブロックへ直談判するためコスタリカに向かう。リッチーが不正を糾弾すると、ブロックはエラーを認め、彼をスカウトするのだった。カジノ経営に参加することとなったリッチーは、FBI捜査官に誘拐され、強制的に捜査に協力させられることに…。
<解説>
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で、いい意味でも悪い意味でも金に振り回される男の半生を演じたレオナルド・ディカプリオが製作を手がけた本作。
ジャスティン・ティンバーレイク演じるリッチー・ファーストは、かつてウォール街で働いていたけれど、リーマンショックで職を失った男。
再起をかけるためにプリンストン大学に入ったものの、学費をオンラインカジノでスってしまい、オンラインカジノの運営の世界に足を踏み入れます。
そのオンラインカジノを運営していたのは、ベン・アフレック演じるカジノ王アイヴァン・ブロック。
アメリカの法の及ばないコスタリカの地で、オンラインカジノのシステムに不正をこらし、富をほしいままにしているのです。
そんなカジノ王を追うのは、アンソニー・マッキー演じるFBI捜査官のシェイバース。
ブロックの不正の証拠を掴むため、リッチーを手先に使って内部告発を強要し、ブロックを逮捕しようとするのです。
リッチーは、ブロックの目を盗んで不正の証拠を掴み、シェイバースの言うことをきくように見せかけつつ、うまく立ち回ることができるのか…。
まさに生き馬の目を抜く世界で、ポーカーフェイスで立ち回り、リッチーは様々なトラップやしかけを施していきます。
一癖も二癖もある登場人物が繰り広げる心理戦、まさにポーカーの席上のようにスリリングで、痛快な気分になれる一作です。
『ランナーランナー』(91分/アメリカ/2013年)
原題:Runner Runner
公開:2014年11月21日
配給:プレシディオ
劇場:TOHOシネマズ シャンテほか全国にて
監督:ブラッド・ファーマン
製作:レオナルド・ディカプリオ
音楽:クリストフ・ベック
出演:ジャスティン・ティンバーレイク/ジェマ・アータートン/ベン・アフレック/アンソニー・マッキー
公式HP:http://runner-runner.jp/
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