【映画レビュー】新しい人生のはじめかた / LAST CHANCE HARVEY

Last Chance Harvey [Original Motion Picture Score]

ダスティン・ホフマンエマ・トンプソンという熟年カップルの恋を描いた映画『新しい人生のはじめかた』

新しい人生を始めるには、空港で昼間っからワイン飲んでる熟年女性をナンパすればいいよ…って話じゃないのです。
履きなれたハイヒールを脱いで、今までとは違う目線からものを見たり、歩き始めてみればいいんじゃない?って話なのです。

<STORY>
ニューヨークでCM音楽の作曲をしているハーヴェイは、離婚した妻に引き取られた娘の結婚式のため、ロンドンにやって来る。しかし、娘は義父である離婚した妻の夫とバージン・ロードを歩くと言うし、話し相手もいない…。その上ニューヨークからの電話があり、ハーヴェイの音楽は古いと、仕事からも外されてしまう。やりきれないハーヴェイが空港のバーで飲んでいた時、ひとりで白ワインを飲んでいる空港職員の女性、ケイトに気付く。

<解説>
御年72歳のダスティン・ホフマンと、50歳のエマ・トンプソン。
ベテランの名優ふたりのラブストーリーです。
この物語、意外に展開が早く、正味二日間で物語は決着します。

ニューヨーク在住のハーヴェイは、娘の結婚式のためにロンドンに行きます。
そして、そのロンドンで出会った女性・ケイトと恋に落ちるのです。

エマ・トンプソン演じるケイトは、独身のまま40歳を過ぎてしまった女性です。
年下男性とのブラインド・デートも楽しめず、年老いた母親からのプレッシャーもきつい。
このままひとりで老いていくのかという不安を抱えつつも、このままひとりで淋しく暮らして行く方が、新しく恋をして傷つくよりもいいかと思っている…。

ダスティン・ホフマン演じるハーヴェイは、離婚して身内もおらず、仕事からも外されて、なんにもなくなってしまう。
そこで、偶然ロンドンで出会ったケイトと、おしゃべりをしたりして時間を過ごすうちに恋に落ち、すべてをかけて彼女を手に入れようとするのです。

現実的に考えると、ハーヴェイはニューヨーク在住のアメリカ市民、彼女はロンドン在住の英国市民と、多分問題は山積みのはずなのですが、二日間という短い期間の物語なので、ここはそんなに問題になっていません。

この後、ハーヴェイがロンドンに引っ越してきて、ふたりで一緒に住み始めて、ハーヴェイが仕事を探して…、と、その部分でも映画が一本撮れそうですね。
むしろここからの方が面白そうな気も。

原題は『LAST CHANCE HARVEY』
ハーヴェイくんにとっては、まさしくラストチャンスなのですね。
ハーヴェイくん、よく頑張りました!

『新しい人生のはじめかた』(93分/イギリス/2008年)
原題:Last Chance Harvey
公開:2010年2月6日
配給:クロックワークス
劇場:TOHOシネマズシャンテほかにて
監督・脚本:ジョエル・ホプキンス
ダスティン・ホフマンエマ・トンプソンアイリーン・アトキンスキャシー・ベイカージェームズ・ブローリン
公式HP:http://hajimekata.jp/

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