【映画レビュー】マイ・ハート・パピー / 멍뭉이

ゴールデンレトリバーにラブラドールレトリバー、パグなど、可愛い犬たちが多数登場する犬好き必見の映画『マイ・ハート・パピー』

家族のように育ってきた愛犬と、別れなければいけなくなった主人公のミンスが、犬を新しい家族に預けるため、従兄弟とともにソウルからチェジュ島まで車で旅をしていく様子を描いています。
犬好きとしては見逃せなかったこの作品、かわいい犬たちに癒されまくるわけですが、犬やペットを飼ってみたいと思っている方に、特に見てほしいと思います。

あなたは、犬やペットを、家族のように大切にできますか?
そんな天からの問いかけが、聞こえてくるような一作です。

STORY

幼い頃に父親を亡くしたミンスは、母親と愛犬のルーニーと暮らしてきた。母も亡くなり孤独になったミンスを支えてくれたのは、ルーニーと恋人のソンギョンだった。ミンスはソンギョンにプロポーズするが、実は彼女には犬アレルギーがあった。彼女の体調のために、ミンスはルーニーをどこかに預けることを決意する。従兄弟のジングクに預けようとするが、彼も犬は飼えない状況だった。ミンスとジングクは、ルーニーの預け先を探すが……。

解説

この映画は、少し歳は離れているけど、兄弟のような従兄弟二人が、犬の預け先を探しに旅に出る物語です。

ユ・ヨンソク演じるミンスは、幼い頃に父を亡くし、さらに成人後に母を亡くし、ついに孤独になってしまった青年です。彼にとっての家族は、ゴールデンレトリバーの愛犬・ルーニーだけでした。
父がいない寂しさを抱え、家族がほしいと思いながら生きてきた、少しナイーブで心優しいミンス。そんな彼が、新しい家族になってほしいと心の底から望んだ恋人のソンギョンに、犬アレルギーが発覚。新しい家族を守るために、古い家族が幸せに暮らせる環境を探そうとします。

そんなミンスを近くで支えてきたのが、チャ・テヒョン演じる兄のような従兄弟・ジングク。
明るいムードメーカーで口が達者な彼ですが、経営していたコーヒーショップが倒産し、少し鬱屈しています。
バリスタの腕を生かしてコーヒーにこだわったカフェを再びやりたいという思いはあるけれども、どうにも運気停滞中……。

そんな少しダメダメな二人の従兄弟が、ルーニーの預け先を探すための珍道中を繰り広げます。一匹の犬を預けるはずが、なぜか犬の世話を頼まれたり、捨て犬を拾ったり保護犬を保護したり、虐待されている犬を引き取ったり……。なぜだか8匹の犬を世話することになってしまうのです。

旅の間、彼らは色々なことを考えます。人生とは。家族とは。夢とは。ペットとは。
そして、二人とも自分にとって何が一番重要なのか、そのためにすべきことは何かに気づくのです。

犬好きとしては、映画の冒頭の方では「犬は最後まで責任をとって飼うべきでは?」などと少しイラついたりもしましたが、その辺りの疑問には納得のいく答えが用意されています。やはり製作陣にも犬好きがそろっているのでしょうね。
犬をペットとしてではなく、家族やパートナーという一緒に生活をする存在として描いているので、犬好きの人も納得できるストーリーになっています。

それにしても、可愛すぎる犬8匹と車でチェジュ島までドライブなんて、なんて素敵なのでしょう。
犬好きとして、その道中に混ぜてもらいたいという気持ちでいっぱいになりました。

作品情報

『マイ・ハート・パピー』(114分/韓国/2023年)
原題:멍뭉이
英題:My Heart Puppy
公開:2024年1月2日
配給:AMG エンタテインメント
劇場:シネマート新宿ほか全国順次公開
監督・脚本:キム・ジュファン
出演:ユ・ヨンソクチャ・テヒョンチョン・インソン/パク・ジンジュ/キム・ユジョンイ・ホジョンウ・ドファン
Official Website:https://myheartpuppy.jp/

© 2023. Yworks Entertainment Co.,Ltd. All rights reserved.

スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存