【映画レビュー】キセキ -あの日のソビト-
2007年1月24日に「道」というシングルでメジャーデビューしたミュージシャン「GReeeeN」。
歯科医師とミュージシャンという二足のわらじを履き、一切顔出しをしない覆面アーティストとしても知られています。
デビュー10周年となる2017年に、彼らのデビューまでの物語を描く映画が誕生しました。
それが本作、『キセキ -あの日のソビト-』。
一言で言うと、耳触りのいい爽やかな青春映画、という感じ。
GReeeeNのファンには楽しめる作品なのではないでしょうか。
STORY
メタルバンドのボーカル、ジンは、メジャーデビューを夢見て厳しい父親が支配する家を出る。ジンの弟のヒデは、留年の末歯科大学に合格し、歯科医を目指していた。趣味で音楽ユニット「グリーンボーイズ」を結成したヒデは、ジンに曲のアレンジを依頼。「ハイスピード」でのメジャーデビューを諦めたジンは、ヒデたちの才能に気づき、彼らをプロデュースしてレコード会社に売り込む。そして2007年1月、「GReeeeN」が晴れてメジャーデビューする…。
解説
J-POPに疎い私でも知っている、GReeeeNの「キセキ」。
ドラマ「ルーキーズ」の主題歌としてブレイクし、よくカラオケでも誰かが歌っていたものです。。。
この映画『キセキ -あの日のソビト-』は、GReeeeNがデビューし「キセキ」をリリースしてブレイクしていくまでを描いています。
メンバーのHIDEを菅田将暉が、navi、92、SOHをそれぞれ横浜流星、成田凌、杉野遥亮が演じています。
劇中の彼らは、音楽の才能を持ち合わせつつも、歯医者を目指すいいお坊ちゃんたち。親思いで仲間思い、素直でまっすぐなキャラクターです。
まあ、キャラクターに深みが足りないかな…という気がしますが、実在の人物ということもあって、しょうがないのかも。
『ストレイト・アウタ・コンプトン』みたいな展開は、やっぱり望めないんでしょうかね。
そんな彼らの物語にちょっとだけコクを加えるのは、松坂桃李演じるHIDEの兄の音楽プロデューサー、JINの存在です。
自らメタルバンドでデビューを目指したものの、音楽性が今の日本には受けないということでバンドが解散状態となり、弟のプロデュースで才能を発揮する、というキャラクター。
物語の中でマイナス感情を持ち合わせているのは、彼だけのように見えるのですが…、そのマイナス感情をもっと深く描いてくれれば、もっと面白くなったように思います。
勝手にバンドを辞めると言い出した友人への怒り、トントン拍子にうまくいく弟への嫉妬、日本の音楽シーンやリスナーへの復讐心…そんなドロドロした感情を見せつつ、それを乗り越えた先に成功を描いてくれれば、もっと深い物語にもなったのになあと。。。
でも、爽やかな青春映画としては十分楽しめる一作。観終わった後はカラオケに行ってあの頃のヒット曲を歌いたくなる映画です。
作品情報
『キセキ -あの日のソビト-』(111分/日本/2017年)
公開:2017年1月28日
配給:東映
劇場:全国にて
監督:兼重淳
脚本:斉藤ひろし
音楽プロデューサー:JIN
出演:松坂桃李/菅田将暉/忽那汐里/小林薫/麻生祐未/平祐奈/奥野瑛太/横浜流星/成田凌/杉野遥亮/早織/野間口徹
Official Website:http://kiseki-movie.com
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