【映画レビュー】ネイチャー／ Enchanted Kingdom 3D

2014/3/27 外国映画な行, 映画レビュー

BBC Earth - Nature [ 2014 ] + extra's [ Enchanted Kingdom ] by Patrick Morris

「アフリカってなんて広大な大陸なの…」と、その様々な自然の風景と、そこに生きる生き物の多様性に魅了されてしまうドキュメンタリー映画『ネイチャー』。

その大地で繰り広げられる自然の営みは、まさに“Enchanted Kingdom”という言葉がふさわしいものです。
厳しい自然と、その自然の条件を利用してしたたかに共存している生き物たち。

映画館の快適な環境に居ながらにして、アフリカの大地を4K3D映像で体感できるなんて、現代に生きる我々は本当に恵まれています。
その現代の利点をフルに享受するためにも、できれば大スクリーンで3Dで観ることをオススメしたい映画です。

＜STORY＞
雨は人間の暮らす街と同時に、アフリカの大地など、自然の環境にも恵みをもたらしている。地球の自然に多様性をもたらすのは、その“水”の存在だ。アフリカの大地には、様々な自然が存在する。熱帯雨林のジャングル、燃え盛るマグマが美しいニーラゴンゴ火山、世界最古の砂漠であるナミブ砂漠、赤道直下ながらも雪が降るシミエン山地、水が激流となって流れ落ちるヴィクトリアの滝。カメラはそれぞれの土地で生きる生物たちを追いかける。

＜解説＞
BBC EARTHと言えば、『ディープ・ブルー』、『アース』などのネイチャードキュメンタリーでおなじみのブランド的制作会社。
このBBC EARTHが、新たに開発した特注の撮影機材を使って、最新鋭の4KHD3D映像でアフリカの大自然をとらえたのが、本作『ネイチャー』です。

“謎めいた森”“燃え盛る地下世界”“異国の砂”“灼熱の平原”“魅惑の海中都市”“凍てつく山脈”“荒れ狂う激流”といったカテゴリにわけ、様々なアフリカの大地と、そこに息づく生命を記録しているのです。

特に、“燃え盛る地下世界”で描かれるアフリカのニーラゴンゴ火山とその付近にある有毒の湖や、世界最大級の瀑布、ヴィクトリアの滝の映像は圧巻です。
いったいどうやって撮影しているのかと不思議になりますが、そのあたりは映画の最後に明かされますので、エンドロールが終わっても席を立たないことをオススメします。

さて、このドキュメンタリーで面白かったのは、音楽やSEを多用して、自然の映像をドラマティックに、コミカルに見せている所。
特に、“異国の砂”のカテゴリで描かれるカメレオンの真昼の決闘シーンは秀逸。
マカロニ・ウェスタンを思わせるBGMと、様々なアングルから撮影された彼らの緊迫感あふれる決闘シーン、思わず笑みがこぼれました。

『ネイチャー』（93分／イギリス／2013年）
原題：Enchanted Kingdom 3D
公開：2014年5月2日
配給：東宝東和
劇場：TOHOシネマズスカラ座ほか全国にて
製作：マイルス・コノリー
製作・監督：ニール・ナイチンゲール
監督：パトリック・モリス
撮影：ロッド・クラーク／ロビン・コックス／マーク・ディーヴル／ジェイミー・マクファーソン／サイモン・ウェリー
ナビゲーター：イドリス・エルバ
ナビゲーター（日本語吹替え）：滝川クリステル
公式HP：http://nature-movie.jp/