【映画レビュー】劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日
「アブソリュートポジションXXXXX、アブソリュートタイムXXXXX、ぶじタイムワープ成功しました」などの決まり文句で知られるNHKの人気番組「タイムスクープハンター」。
この番組が、TVシリーズの設定そのままに、なんと映画となりました。
この映画『劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』で、要潤演じる沢嶋雄一は、この映画版では1582年の京都の他、昭和50年代、そして昭和10年代などにタイムワープ。
盛りだくさんの活躍を見せてくれます。
これは、映画版もシリーズ化して欲しいなあ。
なおかつ、映画や番組のフォーマットそのままで、日本だけじゃなく、「タイムスクープ社US支部」、「タイムスクープ社UK支部」、「タイムワーク社中国支部」など、様々な国のバージョンを作って欲しい。。。
<STORY>
時空ジャーナリスト、沢嶋雄一はタイムスクープ社から1582年の京都に派遣されていた。織田家の家臣・矢島権之助が、博多の豪商・島井宗叱と茶器・楢柴肩衝を博多まで送る模様を取材していたところ、一行は未来の武器で襲われ、楢柴を奪われる。歴史的遺産を略奪するオルタナスナッチャーが社内にいることに気付いたタイムスクープ社は、沢嶋と新人記者の細野ヒカリに、オルタナスナッチャーを特定して楢柴を奪還し、歴史を修復するよう命じる。
<解説>
TVシリーズ「タイムスクープハンター」を映画化した本作。
監督・脚本を手がけたのは、TVシリーズの全話でも監督・脚本を手がける中尾浩之です。
この作品、冒頭はいつものTVシリーズのとおりのフォーマットでストーリーが進んでいきます。
しかし、ある事件が起こり、様相は一変。
TVシリーズではモニターしか登場しないタイムスクープ社の内部が映し出されます。
そして、いつも沢嶋雄一をモニター越しにナビゲートする古橋ミナミ(杏)や、いつもは登場しない第二調査部部長の谷崎勉(竹山隆範)、局長の一ノ瀬忠文(宇津井健)が登場します。
テレビどおりの展開からストーリーは急展開し、昭和50年代から10年代、そして安土桃山時代と沢嶋は時空を移動して行きます。
さらに、いつもは単独行動の沢嶋に夏帆演じる細野ヒカリというアシスタントがついたり、しかも夏帆ちゃんのセーラー服姿もあったりで、(夏帆ファンへの)目配りも忘れていません。
そのうえ、いつもはモニターの向こうにしかいない杏演じる古橋ミナミもタイムワープしてしまったりするのですから、(「タイムスクープハンター」)ファンへのサービスもたっぷり入っているのです。
前半ではTVシリーズのお約束を上手に活かし、後半ではそのお約束を裏切ることでストーリーのスケールを大きく広げて行くこの映画『劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』。
映画、テレビの枠を軽く飛び越え、素晴らしい歴史エンターテインメントモキュメンタリーを作り上げていると言えるでしょう。
知らなかった歴史上の真実(?)を知ることができ、庶民の目線での教科書に載らない歴史を体感することができ、SF的な楽しさや潜入もののドキドキ感も味わえる、素敵なエンターテインメント作品だと思います。
うーん、早く続編も作って欲しい!
『劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』(102分/日本/2013年)
公開:2013年8月31日
配給:ギャガ
劇場:新宿ピカデリーほか全国にて
監督・脚本:中尾浩之
出演:要潤/夏帆/上島竜兵/杏/時任三郎/小島聖/竹山隆範/嶋田久作/宇津井健
公式HP:http://timescoop.jp/
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