さあ帰ろう、ペダルをこいで / Svetat e golyam i spasenie debne otvsyakade

現在のブルガリアのイメージと言えば、私にとってはヨーグルトとか、バラとか、なんだかのどかなイメージがあります。
不勉強でお恥ずかしいのですが、この国が共産圏にあり、辛い歴史を負っているということも、それほどはっきりは知りませんでした。

しかし、この映画『さあ帰ろう、ペダルをこいで』を観て、この平和なイメージの国にも辛い歴史があったことを知ることができました。
そして、その歴史に対抗し、強く、気高く生きようとする人びとがいたことも。

<STORY>
交通事故で両親と記憶を失ったアレックスのもとに、ブルガリアで暮らす祖父のバイ・ダンが訪ねてくる。ドイツで育ったアレックスには、彼のことはまったく記憶になかった。アレックスは8歳の頃に両親と共に独裁政権のブルガリアから亡命していたのだ。アレックスは記憶が戻らないまま退院し、バイ・ダンの提案でブルガリアまで陸路をタンデム自転車で帰ることになる。バックギャモンの名人のバイ・ダンと共に、アレックスは旅に出る。

<Cheeseの解説>
この映画の主人公・アレックスは1975年生まれ。
1975年と言えば、私と同世代です。
私と同世代の子どもが、こんな目に遭いながら生きて来たんだなあと、のほほんと生きて来た私は、驚いてしまいました。

この映画で、アレックスは両親と共にブルガリアから亡命します。
彼らは、1980年代の東欧で圧政に苦しめられていた人々の象徴でもあるのです。
祖父のバイ・ダンは、ブルガリアから出ていこうとする娘夫婦たちを黙って見守り、厳しい社会情勢の仲で、気高く自分の信念を貫きながら生きて来たのです。
そして訪れた、自由の時代。

記憶を無くした孫・アレックスと再会した祖父バイ・ダンは、アレックスにバックギャモンを与えます。
天から与えられる“運”と、自らの手で切り拓く“人生”を象徴するこのゲームを通して、無言で人生への対処法を教えていくのです。

そして、タンデム自転車で二人陸路を旅することで、世界の広さと美しさ、人との関わりの大切さ、物事を成し遂げる達成感を、無言のうちにアレックスに実感させるのでした。

このバイ・ダン、まさに“人生のマエストロ”と呼ぶに相応しい、理想の祖父の姿を見せてくれます。
でも、この世界の歴史の中には、バイ・ダンのような高潔なヒーローが、市井にはたくさんいたのだと思います。

本作『さあ帰ろう、ペダルをこいで』は、そんな80年代の無名のヒーローたちに再スポットを当てた作品でもあるのです。

『さあ帰ろう、ペダルをこいで』(105分/ブルガリア=ドイツ=ハンガリー=スロベニア=セルビア/2008年)
原題:Svetat e golyam i spasenie debne otvsyakade
英題:The World Is Big And Salvation Lurks Round The Corner
公開:2012年5月12日
配給:エスピーオー
劇場:シネマート新宿ほか全国にて順次公開
監督:ステファン・コマンダレフ
出演:ミキ・マノイロヴィッチ/カルロ・リューベック/フリスト・ムタフチェフ/アナ・パパドプル/ドルカ・グリルシュ
公式HP:http://www.kaerou.net/

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