【映画レビュー】忍たま乱太郎
1986年に朝日小学生新聞で連載が開始され、現在では連載26年目を迎えた尼子騒兵衛の人気漫画「落第忍者乱太郎」。
さらに1993年から「忍たま乱太郎」としてNHKでアニメ化されたこの作品が、ついに『忍たま乱太郎』として実写映画となりました。
しかも、監督はあの三池崇史、監督は“こども店長”こと加藤清史郎くんとくれば、どんな作品になるのか…。
結果は、期待を裏切らない、トゥーマッチなくらいやりたいことを詰め込んだ、子どもが大喜びしそうなエンターテインメント作品となりました。
それにしても、三池監督ってほんとにトゥーマッチですよね。でも、そこが好き。
<STORY>
ヒラ忍者の家系に生まれた猪名寺乱太郎は、一流忍者になることを目指して忍術学園に入学。忍者のたまご“忍たま”として、一年は組で忍術を学ぶこととなった。夏休みのある日、忍術学園四年の斉藤タカ丸の家が襲われた。実はタカ丸の祖父は、かつてウスタケ忍者隊の一員で、抜け忍となっていたのだ。その子孫のタカ丸と父・幸隆も抜け忍として命を狙われていた。タカ丸たちを救うため、忍たまたちが、ウスタケ忍者隊と競争することになる…。
<解説>
私はあんまり「忍たま乱太郎」世代ではなく、2011年3月に公開されたアニメ映画『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園全員出動!の段』を観たことがある程度。
しかし、この作品がものすごーくアニメに忠実に作られていることは、こんな私にでもよくわかりました。
乱太郎、きり丸、しんべヱの他、一年は組の仲間たちは、まあ、アニメに忠実と言うよりは、子役たちの個性を活かしたという感じではあるのですが、大人たちのキャストの造形が、なんともすごい。
特に、忍術学園の学園長・大川平次渦正を演じる平幹二朗、ドクタケ忍者隊首領・稗田八方斉を演じる松方弘樹、カリスマ髪結い師、斉藤幸隆を演じる鹿賀丈史ら、ベテラン俳優の渾身の特殊メイクが、やり過ぎなくらいアニメに忠実に作り上げられており、原型をとどめない変身ぶり。
こんなベテラン俳優たちをして、ここまでやらせてしまう三池監督、及びプロデューサーの手腕ってば、すごすぎる…。
もしくは、ベテラン過ぎて普段あんまり無茶な要求をされないので、たまにこういう楽しそうな仕事が来ると、うれしくってやり過ぎてしまうのでしょうか?
子ども向けの作品ではありますが、このベテラン陣のなりきりぶりを観られるだけでも、大人たちも楽しむことができる作品だと思います。
もちろん、子どもも大好きなお下品ネタもモリッと盛り込まれているので、子どもたちも大喜びなことでしょう。
【関連作レビュー】
■映画『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園全員出動!の段』:http://c-movie.jp/review/anime-nintama/
『忍たま乱太郎』(100分/日本/2011年)
公開:2011年7月23日
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場:全国にて
原作:尼子騒兵衛
監督:三池崇史
出演:加藤清史郎/林遼威/木村風太/平幹二朗/寺島進/三浦貴大/山本耕史/古田新太/杏/中村玉緒/松方弘樹/鹿賀丈史/中村獅童/竹中直人
公式HP:http://www.nintama-movie.com
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