【映画レビュー】MONSTERZ モンスターズ
「リング」シリーズの中田秀夫監督が描く、男と男のドラマ『MONSTERZ モンスターズ』。
視線だけで出会った人びとを思い通りに“操る”藤原竜也、文字通り殺しても死なない体を持った“操れない男”山田孝之。
世界で唯一わかりあえるはずの、モンスターのような能力を持った二人の男が、その能力ゆえに殺し合い、戦い抜く姿を描く、異種メロドラマです。
<STORY>
その男には、幼い頃から不思議な力があった。男が見つめるだけで、すべての人間を操ることができるのだ。母親に暴力を振るう父親を操って自殺させた男は、母親からも疎まれ、一人で生きてきた。しかしある日、どんなに操ろうとしても操れない男・田中終一と出会う。田中は殺しても死なず、怪我もすぐに治る特異体質の持ち主。男は田中を殺そうと、田中が務めるギター店を襲い、店主の娘・叶絵や友人たちを操って田中を殺そうとするが…。
<解説>
2010年に韓国でヒットしたキム・ミンソク監督の映画『超能力者』を日本でリメイクした本作。
藤原竜也と山田孝之が怪物のような二人の男を演じ、石原さとみがそんな二人の男に翻弄される一人の女性を演じています。
実は、この作品で中田秀夫監督にインタビューさせていただいたのですが、本作は映画『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』で藤原竜也を起用した中田監督と映画『DEATH NOTE デスノート』で彼と仕事をしたプロデューサーの、「もう一度藤原竜也主演で作品を作りたい」という希望から始まったそう。
両親からも拒絶され、これまでの20年を孤独に生きてきた“男”(藤原竜也)が、唯一自分と理解しあえるはずの存在の田中終一(山田孝之)を見つけ、彼を執拗に攻撃していくこの物語。
心を許せる存在を持ったことがない男は、自分の感情の表現方法を知りません。
藤原竜也は、そんな“男”の初めての感情を、眼差しひとつで繊細に表現してみせていました。
その確かな演技力と佇まいこそが、一緒に仕事をした監督やプロデューサーを引きつけ、また一緒に仕事をしたいと思わせる由縁なのでしょうね。
さて、この作品のクライマックスですが、ある鉄塔というかタンクの内側のような、大きな螺旋階段のところで撮影されています。
個人的には、このシーンは『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』にも出てきたところなのではないかと思っていたりして、このことも監督に聞いてみたかったのですが…。
さすがに、細かい話すぎてお聞きすることができませんでした。
女優として成長した石原さとみさんへの評価など、いろいろとお話をうかがえたのは良かったのですが、この点についてお聞きできなかったのが、ちょっと心残りです。。。
『MONSTERZ モンスターズ』中田秀夫監督インタビュー:http://eiganavi.entermeitele.net/news/2014/05/monsterz-d4f8.html
『MONSTERZ モンスターズ』(112分/日本/2014年)
公開:2014年5月30日
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場:全国にて
原案:キム・ミンソク
監督:中田秀夫
アクション監督:下村勇二
脚本:渡辺雄介
音楽:川井憲次
出演:藤原竜也/山田孝之/石原さとみ/田口トモロヲ/落合モトキ/太賀/三浦誠己/藤井美菜/松重豊/木村多江/川尻達也/森下能幸/平山祐介/松岡恵望子/林田直樹/佐藤詩音/土師野隆之介
公式HP:http://wwws.warnerbros.co.jp/monsterz-movie/
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