【映画レビュー】ドライヴ / Drive

ドライヴ〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

デンマーク出身のニコラス・ウィンディング・レフン監督による映画『ドライヴ』
第64回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞した本作、なんとも不思議な味わいで、各国の映画通から熱狂的な支持を得ています。

ライアン・ゴズリング演じる寡黙で何を考えているのかわからないドライバー、キャリー・マリガン演じるドライバーを愛しつつも子どもと夫と生きる道を選ぼうとする純粋な若妻・アイリーン、そして裏稼業の人間たちが見せる不思議なクライム・ムービー、アクもクセも強いのだけれど、なんだか気になってしまう作品なのです。

<STORY>
天才的なドライビング・テクニックを持ち、ハリウッドでカースタントをしているドライバー。彼には犯罪者の逃亡を手助けするという裏の仕事があった。ドライバーはアイリーンという女性と出会い、惹かれあう。アイリーンと息子を連れてドライブに行くなど心を通わせるが、服役していたアイリーンの夫・スタンダードが戻ってきてしまう。更生を誓ったスタンダードだが、ある強盗計画に参加することとなり、ドライバーも手伝うことに…。

<解説>

Drive

サソリの刺繍が背中に入った白いジャケットを着こなし、口にはマッチを加えた無口なドライバー。
天才的なドライビング・テクニックで、数々の仕事を黙々とこなします。
ライアン・ゴズリングが、笑っているのか怒っているのかわからないような独特の顔で、眼差しと背中で男の哀愁を語っています。

そんな彼が出会うのが、服役中の夫を待ちながら子どもと暮らすけなげな若妻・アイリーン。
ドライバーに惹かれながらも子どもと夫のために、自分の恋心を殺して明るく生きようとしています。

そんな二人のシーンで一番印象的なのは、やはりエレベーターでのキスシーンでしょう。
黄金色の照明が輝くエレベーターの中で、夢のように美しいキスシーンがゆったりと繰り広げられます。
そして、そのキスシーンの直後の急展開もあいまって、強烈な記憶となって残るシーンです。

この作品で特徴的なのは、作品全体に共通する、強烈なコントラストです。

ドライバーが運転する夜の道路を彩る、強烈な色彩のネオン。
寡黙なドライバーと、キッチュなポップ・ミュージック、そして激しいエンジン音や銃声など。

おだやかなシーンだと思っていたら急にやって来るバイオレンスシーンなど、その緩急のつけ方がなんとも絶妙で、そこがこの作品の特徴となっているのです。

この作品の監督、レフン監督には色覚障害があるそうで、その障害がこの強烈なコントラストの原因となっているのでしょう。

寡黙なドライバーの激しい生き様が、独特の印象を残すこの作品、ぜひとも映画館でこのコントラストを体験してみて欲しいと思います。

あ、そう言えばこの作品には「マッドメン」の美女・ジョーイ役でおなじみのクリスティーナ・ヘンドリクスも出演しています。
知性的なジョーイ役とは打って変わったホワイト・トラッシュ的な演技を見せてくれるので、クリスティーナ・ヘンドリックスファンの方もぜひ見てみて下さい!

別コラム:オトコに見せたいこの映画『ドライヴ』

『ドライヴ』(100分/アメリカ/2011年)
原題:Drive
公開:2012年3月31日
配給:クロックワークス
劇場:新宿バルト9ほか全国にて
原作:ジェイムズ・サリス
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
脚本:ホセイン・アミニ
出演:ライアン・ゴズリングキャリー・マリガンブライアン・クランストンクリスティーナ・ヘンドリクスロン・パールマンオスカー・アイザックアルバート・ブルックス
公式HP:http://drive-movie.jp/

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(C)2011 Drive Film Holdings, LLC. All rights reserved.

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