【映画レビュー】アイ・アム・ナンバー4 ／ I Am Number Four

2011/6/27 外国映画あ行, 映画レビュー

マイケル・ベイ製作、D・J・カルーソ監督という、ヒットメーカーの二人が手がけた異星人アクション・ムービー、『アイ・アム・ナンバー4』。

時節柄、ついつい“アイ・アム・スーパー8”と呼び間違えててしまったりしがちなこの作品ですが、なかなか見応えがあります。
なんでもありな感じのド派手なドンパチは、宇宙人や宇宙怪物が入り乱れ、さらに特殊能力や重火器などを使ってのやりたい放題やった感あり。

せっかくの異星人という設定を活かし、製作陣が楽しんでいる様子がうかがえるのがいいですよね。

＜STORY＞

故郷の星・ロリアンが異星人・モガドリアンに襲われ、地球に逃れてきた選ばれし9人の若者たち。彼らは守護者とともに、地球の各地に散らばって暮らしていた。3番目の若者“ナンバー3”が殺された時、“ナンバー4”の能力が目覚める。彼の手は青く光り、不思議なパワーを放ったのだ。覚醒の場面を友人たちに見られた“ナンバー4”は、ジョン・スミスと名前を変え、守護者と共に新しい街に引っ越した。そこで彼は初めての恋に落ちるが、彼を追うモガドリアンが近付いていた…。

＜解説＞

故郷の星・ロリアンをモガドリアンという別の異星人に滅ぼされ、地球に逃げてきた選ばれし9人の若者たち。
彼らにはそれぞれに“レガシー（遺産）”と呼ばれる秘められた能力があるものの、順番にしかその能力は発現しません。
つまりは、まずは1番目の若者が生きている間は2番以降にはレガシーは現れず、1番が死んだ時に、2番にレガシーが発現するようになるのです。

この映画の主人公は、タイトル通り“ナンバー4”。
つまり、この映画は9人の選ばれし若者のうち、3人が既に無くなっている状態からのスタートとなります。

ナンバー3の死により、ナンバー4のレガシーが突如発露します。
手の平が青く光り始めたナンバー4は、その姿を友人たちに見られてしまいます。
慌ててその場から引っ越し、違う土地に移ったナンバー4ですが、その彼をモガドリアンが追ってくるのです。

ナンバー4は、引っ越した街で美しい少女・サラに恋をし、初めての親友ができます。
そして、普通の高校生ライフを体験し、「普通の男の子になりたい」と、自分の責任を放棄しようとするのですが…、あることをきっかけに自分の責任を自覚し、戦いを決意するのです。

物語の構造としては、『スパイダーマン』と同じで、能力を持った者が“大いなる責任”に目覚め、敵と戦う決意をする物語。
まあ、スパイダーマンがNY市民のために戦うのに比べ、ナンバー4の戦いは、自分たちのためではあるのですが。

ナンバー4を演じるのは、これからの活躍も楽しみなヤングスター、アレックス・ペティファー。
実は映画を観ている間中、「この彼が高校生役なんて、ちょっとムリがあるだろ…。どう見ても24・5歳でしょ」などと思っていたのですが、資料を見ると、彼は1990年生まれなのですね。
髪型のせいか、ちょっと老けて見えますね。。。

他にも、ドラマ「Glee」のディアナ・アグロンや、『魔法使いの弟子』のテリーサ・パーマー、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』のジェイク・アベルなど、注目のヤングスターが多数出演している本作。
多分まだまだ続編が作れるであろう本作、若手スターの青田買い的な目で観てみるのも楽しいかと思います。

そうそう、この作品の中で、ナンバー4はiPhoneを使用していて、しょっちゅうSMSでやりとりをしています。
劇中で、SMSでメールの着信音が響くたび、「やばい、携帯切っとくの忘れた!?」と、試写室でドキドキしてしまったのでした。
物語の重要なアイテムとしてiPhoneやYou Tubeがうまく活用されているあたり、さすがハリウッド映画だと思わせてくれました。

別コラム：オトコに見せたいこの映画『アイ・アム・ナンバー4』

『アイ・アム・ナンバー4』（110分／アメリカ／2011年）
原題：I Am Number Four
公開：2011年7月8日
配給：ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
劇場：全国にて
原作：ピタカス・ローア
製作：マイケル・ベイ
監督：D・J・カルーソ
出演：アレックス・ペティファー／ティモシー・オリファント／テリーサ・パーマー／ディアナ・アグロン／ケビン・デュランド／ジェイク・アベル／カラン・マコーリフ
公式HP：http://www.movies.co.jp/no4/