【映画レビュー】赤ちゃんと僕 / BABY AND ME
韓流シネマフェスティバルで上映された韓国映画『赤ちゃんと僕』を観て来ました。
ドラマ「ファン・ジニ」でわがままな貴族のおぼっちゃま、ウノを演じたチャン・グンソク主演の子育てコメディ。
赤ちゃんが可愛い! 可愛すぎます。
それ以外は…まあ、アイドル映画として観れば、普通に面白い映画です。
<STORY>
裕福な家庭に育った高校生・ジュンスは、学校でしょっちゅう問題を起こす問題児だった。そんな彼に怒った両親は、ジュンスの頭を冷やさせるために、10万ウォンだけを置いて夫婦そろって家出してしまった。ひとり残されたジュンスのもとに、突然赤ん坊・ウラムが現れた。どうやら過去に付き合っていた恋人が生んだジュンスの子どもらしい。ジュンスは転校生のビョルに手伝ってもらいながら、ウラムを育てようとするが…。
<解説>
何よりも、ウラム役の赤ちゃんの可愛さだけで、すべてを許してしまえる一作です。
クリクリのおめめがなんとも言えず可愛らしく、また演技も上手なので(どうやって演技指導をしてるのか、ホントに不思議です)、ウラムが出て来るだけで目じりが下がってしまいます。
それ以外は、まあ、普通のアイドル映画です。
でも、やっぱりいろいろ中途半端な印象は残るかな…。
この映画、作中で赤ちゃんの心の声が聞こえるのですね。
それが、可愛らしい外見に似合わぬオッサン声。
そのギャップで面白さを狙っているのはわかるのですが、その演出がちょっと中途半端。
すごく饒舌にしゃべるシーンもあるかと思えば、大事なシーンで何にもしゃべらなかったりするのです。
喋らせるのであれば、最初から最後までマシンガンのように赤ちゃんをしゃべらせるとかすればよいのに…。
ちょっと企画倒れというか、演出が活かしきれていない感じです。
他にも、転校生役の女の子の天才ぶりとか、オカマっぽい秀才クラスメイトとか、伏線としては面白いのに、その設定が活かしきれていません。
学園コメディなのか、ファミリー・コメディなのかもわかりにくいし。。。
監督のキム・ジニョンはこの映画が監督第一作らしいので、やりたいアイデアを全部詰め込み過ぎてしまったのかもしれませんね。
でも、何も考えずに観られるコメディとしては、普通に面白いと思います。
主演のチャン・グンソクくんも、すらっと背が高い爽やかイケメンで、自分勝手な男の子が子育てを通して成長していく様子を素直に演じていて、好感がもてるし。
「ファン・ジニ」で観た時は、今一つイケてない印象がありましたが、やはり若い俳優さんは現代劇を演じた方が、自由に個性を発揮できるのでしょうね。
でも、実は、この映画に関して、一つだけ声を大にして言いたいことがあります。
「その親からその子どもは生まれないだろ!!」
遺伝子なめんな、と、つい思ってしまいました。
『赤ちゃんと僕』(96分/韓国/2008年)
英題:BABY AND ME
日本未公開
監督:キム・ジニョン
出演:チャン・グンソク/ムン・メイスン/キム・ビョル/コ・ギュピル/チェ・ジェファン
韓流シネマフェスティバル作品紹介ページ:http://www.cinemart.co.jp/hanfes2009/lineup/000906.html
韓流シネマフェスティバル2009 ~YakSok~
公式HP:http://www.cinemart.co.jp/hanfes2009/
ジェネオン・ユニバーサル (2010-04-20)
¥910 (中古品)