【本】おこげのはなし / TSUKURU
最近ちょっと気に入っている漫画を紹介します。
それは、Twitterの「きょうのゲイバー」、「おこげ」などで話題の作家・TSUKURUの漫画「おこげのはなし」です。
KADOKAWA/中経出版 (2015-09-18)
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この「おこげのはなし」、3人のおこげを中心に、女の友情を描いています。
マリコ、えみ、メイコの3人は、アラフォーの酒飲み女(ノンケ)。
それぞれ仕事も頑張りつつ、毎日のように新宿二丁目のゲイバーに通っては、ゲイバーやレズバー、ミックスバーで憂さを晴らしています。
新宿二丁目のゲイバーで出会った3人は(厳密に言うとメイコとえみは以前からの知人のようですが)、お互いに文句なども言い合いつつ、自由に友情を築いていきます。
ノンケ女だけじゃなく、レズビアンの女性やゲイの男性とも普通に友だちとして遊びに行ったり食事に行ったり。
職場のOL仲間とかのような“女性同士の暗黙の了解”なども必要なく、利害関係もないので、気を使いすぎる必要もなく、自由に楽しく朝まで飲める仲間たち。
大人になると、こういう自由な関係を築くのはなかなか難しいので、こういう関係性は素敵だと思います。
何より、“酒きちがい”と言われるほど、みんなが朝まで飲める酒飲み仲間っていうのは、本当に得難い素晴らしいものだと思いますね。
劇中でも言われていますが、「おこげ」というと、“ゲイの男性をLOVE的な意味で好きな女性”というイメージがありますが、この3人にはその要素が皆無。
どちらかというと、“自由に楽しく朝まで飲める場所”として、新宿2丁目を選んでいる感があります。
確かにね、いい年をした女がバーで一人で飲んでいたりすると、変な目で見られたりナンパ待ちなんじゃないかって思われたりしますけど、“女性にとって一番安全な街”新宿2丁目だとそれはないですもんね。
色恋関係なく、男性・女性関係なく、面白トークが花開く新宿2丁目、かなり素敵な街です。
まあ、だからって、この主人公たちのマネをして、なんの配慮や遠慮もなく、見物気分で新宿2丁目に行くのは絶対に止めた方がいいと思いますが。。。
この本「おこげのはなし」、2丁目にもこんなノンケ女もいるし、ゲイバーやレズバーにノンケも行っても良い(ただし空気は読んで)、ゲイバーやレズバーは怖いところじゃないし、ゲイバーのママがみんな女装なわけじゃない、というふうに、2丁目に対するステレオタイプなイメージを崩してくれる、素敵な本だと思います。
KADOKAWA/中経出版 (2015-09-18)
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