【本】ヒルトン家の華麗なる一族 / ジェリー・オッペンハイマー

ヒルトン家の華麗なる一族 (上)

ヒルトンホテルの創始者であるコンラッド・ヒルトンの曾孫の、“有名であることで有名”なセレブ、パリス・ヒルトン
妹のニッキー・ヒルトンと共にヒルトン姉妹として有名になり、セックスビデオの流出や恋愛スキャンダル、刑務所入りなど、話題が絶えないお騒がせセレブでありながら、歌手デビューしてみたり、モデルや女優として活動してみたり、化粧品などのプロデュースをしてみたり。
賛否両論ありつつも、経済的には大成功し、うなるほどの大金を稼ぎだしつつ、恋愛スキャンダルにまみれ、それでも楽しそうに華やかに生きているいるパリス。

そんな彼女、パリス・ヒルトンがいかにして誕生したかを、血統の面から暴きだした本「ヒルトン家の華麗なる一族(HOUSE OF HILTON)」を読みました。

なるほど、金と美女を追い求める父方の血統と、リッチな男性を捕まえることだけを考えて生きている母方の血統、両方のハイブリット的存在がパリスなのだなあと実感させてくれました。

まあ、下司と言えば下司な作品なのですが、なかなか興味深い上下巻でした。

上巻の「ヒルトン家の華麗なる一族〈上〉戦う女たち」は、パリスの母親キャシー・ヒルトンとその母親のママ・キャシーがどのように生きてきたかをあぶりだしています。

パリスの祖母であるママ・キャシーは、キャシー(パリスの母親)、カイル、キムという三人の娘を持ちました。
可愛いブロンドの娘たちを子役にし、ステージママとして君臨しながら、自分も結婚と離婚を繰り返します。
三人の娘には「リッチな男性と結婚して、娘をたくさん生みなさい」と教え込み、彼女たちを支配しました。
三人の娘たちは、ヒルトン家の男性と結婚したキャシーを始め、女優として成功した妹たちも富豪と結婚を果たします。
そして、セレブとして華やかな生活を送るのです。

「娘が結婚した男たちの総資産を合わせると、130億ドルになるわ」

資産を持つ男性を求め、その男性と結婚するために戦うのが、パリスが母方から受け継いだDNAと言えるでしょう。

ヒルトン家の華麗なる一族〈下〉夢見る男たち

そして、下巻の「ヒルトン家の華麗なる一族〈下〉夢見る男たち」は、パリスの曾祖父でヒルトンホテルの創始者、コンラッド・ヒルトンの結婚までと、彼の配偶者に対する仕打ち、そしてコンラッドの息子であるプレイボーイ・ニック(パリスの祖父の兄)の女性遍歴を描いています。

コンラッドは、精力的に仕事を愛し、いくつになっても女性を愛するパワフルで能力のある男性でしたが、家庭人としての才能は持ち合わせていませんでした。
三人の息子を生んだ妻とは離婚し、彼は仕事に没頭し、世界中にヒルトンホテルを広げ、ヒルトン帝国を作り上げていきます。

父親の愛を感じずに育った長男のニックは、数々の浮き名を流し、エリザベス・テイラーナタリー・ウッドといった女性たちと結婚。
しかし、その飲酒癖、暴力癖、薬物中毒などから女性との関係も長続きせず、仕事の面では父や弟・バロン(パリスの祖父)からも裏切られ、失意の中、42歳で死亡したのでした。。。

コンラッドとバロンは、ニックの死後も引き続き仕事に邁進し、ヒルトン帝国を揺るぎないものにしていきました。
仕事と金儲けに熱中し成功を夢見て没頭し、そのために平凡で幸せな家庭は得られなかったというのが、パリスの父方に流れる血なのです。

この両方の血統を考えると、金儲けも上手で、なおかつ多くの男性と浮き名を流し、大富豪と婚約したりもする(破談になりましたが)パリス・ヒルトンという人物がどうやってできあがったのか、なんとなくわかるような気がします。

もちろん、これがすべて本当かはわかりませんが、セレブの世界がどういう風に築き上げられているのか、その一端を知ることができました。

いやー、セレブってすごいですね…。
お金と美貌があるといいなあとは思いますが、やっぱり一般人として生きていく方が、トータルで見ると幸せな気がしますね。。。

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