【映画レビュー】キス&キル / Killers
プレスを観ていて気付いたのだけど、キャサリン・ハイグルはちょっと木の実ナナに似ている…。
そんなじゃっかんカエル顔のキャサリン・ハイグルとアシュトン・カッチャーという、ゴージャスバディなカップルが繰り広げるスパイアクション・コメディ『キス&キル』。
アシュトンってどちらかというとキュートなトイボーイ的なイメージが強かったのですが、この作品ではかなりマッチョな一面を見せてくれます。
キャサリン・ハイグルも無邪気でのんき過ぎるお嬢様役で、かなり可愛い!
キャサリンのパパ役のトム・セレックも、娘を思う必要以上の親バカっぷりで、かなりいい味だしてます。
いろいろ驚かされる展開の作品ですが、美男美女の仲良いケンカっぷりを楽しめる作品です。
<STORY>
両親とバカンスに訪れた南フランスで素敵な男性・スペンサーと出会ったお嬢様・ジェン。すぐに恋に落ちたふたりは結婚し、郊外のジェンの実家近くで生活を始めた。結婚三年目のある日、サンフランシスコ出張の予定だったジェンだが、忘れ物をして家に戻ると、スペンサーが同僚のヘンリーと戦っていた。なんと、スペンサーは元スパイでジェンとの結婚を機に足を洗ったのだが、今になって元いた組織から命を狙われ始めたというのだ!
<解説>
アシュトン・カッチャー演じるスペンサーは、元CIAのスパイ。
暗殺任務などがイヤになっている時に、天真爛漫な女性・ジェンに出会い、スパイ稼業から足を洗って、普通の夫になる道を選びます。
キャサリン・ハイグル演じるジェンは、パイロットの父親とアルコール好きの母親に愛されて育った温室育ちのお嬢様。
スペンサーとの結婚後も、両親の家の近くに住み、何かというと両親に相談に行く女性です。
パイロットという設定のジェンの父親は、なんとなくスペンサーにうさんくささを感じつつも、愛する娘の選んだ男なのだから、とりあえずムコとして認めておこう、というスタンス。
でも、娘に頼まれれば、ムコを会社まで車で迎えに行ったりする、本当に親バカなパパです。
映画『キス&キル』は、そんなジェンを中心とした2つの家族をめぐる物語です。
スペンサーがスパイを辞めて三年経った頃(もちろんジェンには自分がかつてスパイをしていたことはナイショ)、CIAの組織変更により、なぜかスペンサーが命を狙われることになるのです。
これまで友人だと思っていた男や、隣人だと思っていた人々が、群れをなしてスペンサーとジェンに襲いかかってきます。
このアシュトンの華麗なアクションは、なかなかの見ものです。
そして、みんなに命を狙われているという緊迫した状況の中での、ジェンとスペンサーの行動も、男性と女性の違いをよく表わしていて、なかなか面白い。
とりあえず、ケンカは棚上げにして、ふたりで協力して敵をやっつけようとするスペンサーに対し、細かいことをグチグチと言い続け、「あなたは昔っからそうよ」と、過去のことまで持ち出して文句を言い始めるジェン。
大きい話を持ち出して目前の問題から話をそらそうとする男性、細かいことにこだわって大局が見えていない女性、双方の特徴がよく表れていて、思わず笑ってしまいました。
でもまあ、あんな状況で口げんかしてる場合じゃないよね…。
いろいろとツッコミどころも多い作品ですが、何も考えずに笑いながら観る分には、なかなかいいのではないでしょうか。
それにしても、親離れ、子離れって大事ね…。
でも、親が思ってるほど子どもは子どもじゃなかったりするからね…。
親と子は別の人格であり、親も子どもも自分の人生を生きるべきだと、この作品を観て強く思いました。
『キス&キル』(101分/アメリカ/2010年)
原題:Killers
公開:2010年12月3日
配給:ギャガ
劇場:TOHOシネマズ有楽座ほか全国にて
監督:ロバート・ルケティック
出演:アシュトン・カッチャー/キャサリン・ハイグル/トム・セレック/キャサリン・オハラ/キャサリン・ウィニック/ケヴィン・サスマン/リサ・アン・ウォルター/ケイシー・ウィルソン/ロブ・リグル/マーティン・マル/アレックス・ボースタイン
公式HP:http://kisskill.gaga.ne.jp/