【舞台】SHINKANSEN☆RX / ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックIII
東急シアターオーブで上演された劇団☆新感線2012年越冬興行 SHINKANSEN☆RX「ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックIII」に行って来ました。
「五右衛門ロック」、「薔薇とサムライ GoemonRock OverDrive」に続くこの作品、初めて古田新太演じる天下の大泥棒・石川五右衛門が日本に戻ってきます。
黄金の国ジパングを舞台に、イスパニア、コルドニアなど、世界の傾き者たちが大暴れ!
いやー、なんとも楽しかった!
個人的には高田聖子と右近健一の悪役コンビがうれしいところでした。
マローネさまとリマーニャの小悪党コンビ、いいわあ。
これぞ新感線!という「ワーハッハッハ!」が一番はまるのが、この二人ですよね。
さらに、三浦春馬と蒼井優という若い才能を観ることができたのも良かった!
もちろん、映画やドラマで彼らの活躍はよく見ていたけれど、彼らがこんなに歌って踊って殺陣までこなせるとは…。
新感線の舞台には多くの客演俳優が出演しますが、ともすると演技力のなさやアクションの下手さで悪めだちしてしまうことも多いもの。
でも、彼らは劇団員たちの濃ゆい演技に見事に溶け込み、さらには自分らしい魅力を体いっぱいで表現していました。
しかし、どちらかと言えば“静”のイメージの蒼井優があんなに動けるとはね…。
キレのいいダンスも見事で、彼女の実力を改めて思い知らせてくれました。
<STORY>
時は豊臣の天下。若い女盗賊、猫の目お銀は釜ゆでになったはずの天下の大泥棒・石川五右衛門に空海が開いた津雲寺にある黄金目玉像という古い仏像を盗むという話をもちかける。そして黄金目玉像を無事に盗み出したお銀は、五右衛門を騙し黄金目玉像を持ち去るのだった…。その頃、旧友の前田慶次郎が五右衛門のところに南蛮人シャルル・ド・ボスコーニュを連れてくる。五右衛門がヨーロッパで知り合ったシャルルは、コルドニア王国のアンヌ女王からの手紙を携えていた。
<感想>
ほぼ4時間という長尺のこのお芝居。
一幕目はキャラ紹介もあって、かなりゴチャゴチャで整理されていない印象を受けました。
まあ、三浦春馬演じる明智心九郎に蒼井優演じる猫の目お銀、高橋由美子演じる春来尼、橋本じゅん演じる前田慶次郎や粟根まこと演じる石田三成といった新キャラを紹介するだけでも大変そう。
さらには「五右衛門ロック」、「薔薇とサムライ GoemonRock OverDrive」の登場人物、浦井健治演じるシャルル・ド・ボスコーニュ、右近健一演じるイスパニア商人のアビラ・リマーニャや高田聖子演じるアヴァンギャルド公爵夫人マローネまで出てくるのだから、そりゃあゴチャゴチャしますよね。
でも、とにかく派手に傾いた感じで、ストーリーというより目と耳で楽しませていただきました。
「派手好きが世界を救う」、「商人・ザ・スーパースター」といった歌も、もう、大好き!
後半になると村井國夫演じる悪玉・蜂ヶ谷善兵衛、麿赤兒演じる太閤秀吉の重みがグッと効いてきて、ストーリーもシリアスさを帯びてきます。
新感線らしい、迫力の活劇とラブストーリーが交錯しながら怒濤のクライマックスになだれ込んでいく展開は、本作でもきっちり踏襲されていて、最後までワクワクさせてくれました。
哀しきプリンス・明智心九郎と猫の目お銀の切ない恋模様も良かったなあ。
そして、クライマックスの見得切りシーンには、思わず拍手!
若さあふれる凛々しい三浦春馬が鮮やかに歌って踊って戦って、キュートな蒼井優ががらっぱちでおきゃんな魅力を見せ、新感線メンバーがどっしり脇を固め、主演の古田新太がお約束たっぷりの安定感で引き締める、安心の新感線印の一作でした。
「ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックIII」
上演:2012/12/19(水)~2013/1/27(日)
劇場:東急シアターオーブ
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
作詞:森雪之丞
出演:古田新太/三浦春馬/蒼井優/浦井健治/高橋由美子/粟根まこと/高田聖子/橋本じゅん/村井國夫/麿赤兒/右近健一/逆木圭一郎/河野まさと/村木よし子/インディ高橋/山本カナコ/礒野慎吾/吉田メタル/中谷さとみ/保坂エマ/村木仁/川原正嗣/冠徹弥/教祖イコマノリユキ
劇団☆新感線公式HP:http://www.vi-shinkansen.co.jp/
作品公式HP:http://www.goemon3.com/
公式ブログ:http://zipangpunk.jugem.jp/
論創社
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