【舞台】ドリームガールズ／ブロードウェイ・ミュージカル

2010/5/30 舞台

渋谷にやって来た本場ブロードウェイ・ミュージカル、「ドリームガールズ」を観て来ました。

もう、素晴らしいの一言です！
一幕の最後でエフィーが歌い上げるナンバー「And I’m Telling you, I’m Not Going」と、物語のクライマックスでエフィーとディーナがデュエットで聴かせる「Listen」には、鳥肌が立ちました!!

ミュージカルを舞台で生で観るのはかなり久しぶりでしたが、こんな感動を味わえるのなら、もっとちょくちょく観に行かないといけないなぁ。

＜STORY＞
1962年、デトロイト出身のエフィー、ディーナ、ローレルの3人は、コーラスグループを組んでデビューを目指していた。あるコンテストでエージェントのカーティス・テイラー・ジュニアと出会った3人は、大物ソウルシンガー、ジミーのバックコーラスに抜擢される。やがて、「ザ・ドリームズ」という名で3人のデビューも決定するが、リードボーカルがエフィーからディーナに変更になり、反発したエフィーはグループを抜けてしまう。

＜感想＞
「ドリームガールズ」と言えば2006年に映画化され、エフィー役のジェニファー・ハドソンがアカデミー賞助演女優賞を受賞したのも記憶に新しいところ。
この映画は大好きで、サントラも何度も聴いています。

私にとって「ドリームガールズ」の入り口は映画の方が先だったので、どうしても映画を基準にしながら観てしまいました。
この作品、ほぼ映画と同じ形で進んで行くので、わかりやすくて良かったです。

と言うのも、今回私が座った席は、オーチャードホールの三階席。
かなり遠かったので、オペラグラスで観ていても、個別認識が難しかったのです。
だって、ドリームガールズはお揃いの衣装を着てることが多いし、男性はみんなアフロヘアだし、もう誰が誰やら。

でも、映画を観ていたので、「お、このセリフはローレルね」「ああ、これは今カーティスがディーナを口説いているところね」と、納得しながら観ることが出来たのでした。

それにしても、この舞台を観て感動したのは、生の歌声の迫力。

ショービジネスの世界を描いた物語ですから、きらびやかな衣装を着て華やかに歌い踊る「Dreamgirls」などの楽曲も、もちろんよいのです。
でも、この物語の一番の見せ場は、冒頭に挙げた一幕の「And I’m Telling you, I’m Not Going」と二幕の「Listen」。

この2曲、演出は本当に地味。
衣装も普段着のような質素な服に、照明もシンプルなピンスポットが当てられているだけ。
それで、5分くらい延々と歌い続けるのです。
もう、目は舞台に釘付けです。
ボーカルのパワーがものすごく、ぐっと胸に響いてきて、なんだか泣きそうになってしまいました。

「あたしの歌声があれば、衣装もセットもなくても、いくらでも客席を引きつけられるのよ」

とでもいうような、エフィーを演じるモヤ・アンジェラと、ディーナを演じるサイーシャ・メルカードの、強い誇りが感じられるようでした。

ところで、二幕の「Listen」なのですが、映画版『ドリームガールズ』では、ディーナを演じるビヨンセの見せ場で、ビヨンセひとりが朗々と歌い上げていました。
でも、このミュージカルではディーナとエフィーのふたりのデュエットになっています。

このデュエット、ホントに良かった!!

物語的にも、ディーナの独立宣言でもあり、久しぶりに再会した友人の和解の歌でもあるこの曲、ふたりのデュエットであることで意味が重層的になり、歌の迫力もいや増し、とても感動してしまいました。

それにしても、さすが本場のブロードウェイ・ミュージカル、本当に素晴らしかったです。
ニューヨークに行って、他のミュージカルも観てみたくなっちゃいました。。。

ブロードウェイ・ミュージカル「ドリームガールズ」
上演：2010年5月19日～2010年6月5日
劇場：Bunkamura オーチャードホール
プロデュース：ジョン・ブレリオ／ヴィエナ・ウェイツ・プロダクションズ
脚本・作詞：トム・アイエン
音楽：ヘンリー・クリーガー
オリジナル・プロダクション演出・振付：マイケル・ベネット
出演：モヤ・アンジェラ（エフィー)
　　　サイーシャ・メルカード（ディーナ）
　　　エイドリアン・ワーレン（ローレル）
　　　チャズ・ラマー・シェパード（カーティス）
　　　チェスター・グレゴリー（ジミー／ジェームズ“サンダー”アーリー）
　　　トレヴォン・デイヴィス（C.C.ホワイト）
Bunkamura公式HP：http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/10_dreamgirls/index.html

SET LIST：act1
「I’m Lookin’ for Something」　The Stepp Sisters
「Goin’ Downtown」　Little Albert and The Tru-Tones
「Takin’ the Long Way Home」　Tiny Joe Dixon
「Move (You’re Steppin’ on My Heart)」　Effie, Deena and Lorrell
「Fake Your Way to the Top」　Jimmy, Effie, Deena and Lorrell
「Cadillac Car」　Curtis, Jimmy, C.C., Marty, Effie, Deena,Lorrell and Company
「Steppin’ to the Bad Side」　Curtis, C.C., Jimmy, Wayne, Lorrell, Effie,Deena and Company
「Party, Party」　Effie, Curtis, Jimmy, Lorrell and Company
「I Want You Baby」　Jimmy, Effie, Deena and Lorrell
「Family」　Effie, C.C., Curtis, Jimmy, Deena and Lorrell
「Dreamgirls」　Deena, Lorrell and Effie
「Press Conference」　Deena, Curtis and Company
「Heavy」　Deena, Lorrell and Effie
「It’s All Over」　Curtis, Effie, Deena, Lorrell, C.C., Michelle and Jimmy
「And I Am Telling You I’m Not Going」　Effie

SET LIST：act2
「What Love Can Do」　Deena, Lorrell, Michelle, C.C., Curtis,Jimmy and Company
「I Am Changing」　Effie
「One More Picture Please」　Deena, Lorrell, Michelle and Photographers
「You Are My Dream」　Curtis and Deena
「Got to Be Good Times」　The Five Tuxedos
「Ain’t No Party」　Lorrell and Jimmy
「I Meant You No Harm」　Jimmy, Lorrell, Deena, C.C. and Michelle
「The Rap」　Jimmy, Curtis and Lorrell
「I Miss You Old Friend」　Effie and C.C.
「One Night Only」　Effie
「One Night Only」　Deena, Lorrell, Michelle and Company
「I’m Somebody」　Deena, Lorrell and Michelle
「Listen」　Deena and Effie
「Hard to Say Goodbye」　Deena, Lorrell and Michelle
「Dreamgirls」　Effie, Deena, Lorrell and Michelle