ベスト・キッド / THE KARATE KID
Mr.&Mrs.スミスが製作を手掛け、Jr.が主演した映画『ベスト・キッド』。
「ウィル・スミスってば我が子を使って映画を作りたかっただけなんじゃないの?」なんて思ったら、大間違い。
まだまだ小さくて細っこくて泣き虫でいながら、小動物のような愛嬌たっぷりのジェイデンくん。
この『ベスト・キッド』は、今の彼がいたからこそ製作できた映画と言っても過言じゃないと思うほど、主演のジェイデン・スミスくんがいい演技をしています。
ウィル・スミスとジェイダ・ピンケット=スミスってば、いい息子を持ったなぁ。
あの小生意気さと小憎らしさを持ちつつ、でもとびきり可愛らしいあの感じ。
ウィル・スミスの持ついいところがすべて凝縮されているような雰囲気です。
まあその分、ジェイデンくんのカンフーの師匠を演じたジャッキー・チェンが多少霞んじゃってる感がありますが、まあそれはしょうがないのでしょう。
ジャッキーはプロデューサーの息子じゃないしね。。。
<STORY>
母親の転勤で中国・北京にやってきたアメリカ人のドレ。中国語も話せず学校にもなじめないが、公園でバイオリンを弾いていた中国人の少女・メイと仲良くなる。しかし、それを気に入らない少年・チョンとその仲間たちにドレは目を付けられ、いじめられるようになる。ドレのアパートの管理人、ミスター・ハンは、チョンとその師匠にカンフーで勝負を付けろと宣言。ドレはミスター・ハンにカンフーを習うことになるのだが…。
<Cheeseの解説>
1984年の同名名作映画のリメイクである本作。
前作ではアメリカ人少年が日本人のお爺さんに空手を習って強くなっていくと言う話でしたが、2010年版は、母親の転勤で中国・北京にやって来た少年が、カンフーを習って強くなっていくと言うストーリーです。
習うのはカンフーなのに、原題が「カラテ・キッド」とはこれいかに…?
まあとにかく、この作品は、未知の世界に投げ出された少年が、地道な努力のもとにパワーを身につけて、男として成長していく物語です。
少年にカンフーを教える男性は、事故で妻子を亡くし、無気力に生きて来た中国人男性。
父親のいない少年にカンフーを教えて行くうちに、自分も過去を乗り越え、前向きに生きられるようになっていきます。
ふたりはマスターとパダワンのような師弟関係でありながらも、疑似親子のような関係となり、お互いが殻を破って成長しあっていくのです。
映像面でも、カンフーの特訓をあの世界の大文化遺産・万里の長城の上で行ったり、オリエンタルな雰囲気を醸し出す、ファンサービスは満点。
ありえないといえばありえないのですが、かなりフォトジェニックだし、まあエンターテインメント作品としてはアリなのではないでしょうか。。。
クライマックスのカンフー大会のシーンもね、必要以上にショーアップされたモニター・ビジョンとか、どうみてもアメリカンな天下一武道会。
日本のプロ野球選手(ヤクルト・スワローズをイメージ)が打席に立つ時のようなイメージ映像が、ひとりひとりの選手の登場シーンに流れたりするのです。
社会主義国家において、たかが一スポーツの地方大会であんな演出はありえないと思うのですが、まあいいんです。
だってその方が盛り上がるんだもの。
少年の成長物語(初恋+ライバル+努力+勝利)というしっかりとした基本ストーリーに、ハリウッド映画的な必要以上のサービス映像も満載の本作、面白くないはずがありません。
ただ、ジャッキー・チェンのカンフーシーンはあんまりないので、ジャッキーを目当てに観に来た人には、ちょっと不満が残るかも…。
この映画はあくまでもジェイデンくんの映画だと考えて、ジェイデンくんの奮闘ぶりを楽しんで欲しいと思います。
『ベスト・キッド』(140分/アメリカ=中国/2010年)
原題:THE KARATE KID
公開:2010年8月14日
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
劇場:新宿ピカデリーほか全国にて
監督:ハラルド・ズワルト
製作:ウィル・スミス/ジェイダ・ピンケット=スミス/ジェームズ・ラシター/ケン・ストヴィッツ/ジェリー・ワイントローブ
出演:ジェイデン・スミス/ジャッキー・チェン/タラジ・P・ヘンソン/ユー・ロングァン/ハン・ウェンウェン
公式HP:http://www.bestkid.jp/
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