【映画レビュー】ミレニアム2 火と戯れる女 / FLICKAN SOM LEKTE MED ELDEN
1作目に「リスベット 活躍編」とサブタイトルを付けるなら、本作『ミレニアム2 火と戯れる女』は「リスベット 死闘編」とサブタイトルを付けたい…。
そんな感じの作品です。
第1作の『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』で、初めて観客の前に姿を現したヒロイン、リスベット・サランデル。
身長150センチ、体重40キロの小柄ながら、背中一面にドラゴンのタトゥー、鼻や耳にもピアスがいっぱい。
見た物を瞬時に映像として記憶する映像記憶能力を持ち、ハッカーの腕も天才的なリスベット・サランデルという女性の過去が、本作でいよいよ明らかになるのです。
<STORY>
ヴァンゲル一族の事件解決から一年、ミカエルは雑誌「ミレニアム」の記者に復帰していた。「ミレニアム」には少女売春組織を暴こうとするジャーナリスト、ダグが加わり、特集号の準備を進めていた。しかし、ダグと彼の恋人・ミアが他殺体で発見される。そして現場には、リスベット・サランデルの指紋のついた銃が残されていた。リスベットの無実を信じるミカエルは調査を始める。背後にはリスベットを陥れようとする陰謀があった…。
<解説>
本作は「ミレニアム」三部作の中の第二弾。
ある秘密を持った家庭に生まれ、不幸な育ち方をしたリスベットの口をふさごうと、彼女に様々な事件が襲いかかります。
一見関係のないような事件が次々に起こるので、観客はそのつながりがわからず、ちょっと戸惑ってしまうかもしれません。
しかし、その事件の背後には大きな黒幕がいて、リスベットを待ち構えているのです。
もちろん、リスベットも負けてはおらず、果敢に反撃して行くのですが…。
哀しい運命を背負いながらも、負けることなく突き進むリスベットの姿がなんとも凛々しい。
そして、そんなリスベットを信じ、陰ながら調査を進めて行くミカエルの姿には、暗い物語の中ですが、ちょっとほのぼのしたりもします。
完結編である『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士団』への中継ぎとも言うべき作品ですが、中継ぎだけには終わらない、重いテーマ(それは三部作を通じてのテーマでもあるのですが)を秘めた一作です。
【関連作レビュー】
■映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(スウェーデン版):http://c-movie.jp/review/millennium/
■映画『ミレニアム2 火と戯れる女』(スウェーデン版):http://c-movie.jp/review/the-girl-who-played-with-fire/
■映画『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』(スウェーデン版):http://c-movie.jp/review/the-girl-who-kicked-the-hornets-nest/
■映画『ドラゴン・タトゥーの女』(ハリウッド版):http://c-movie.jp/review/the-girl-with-the-dragon-tattoo/
◆【本】ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 / スティーグ・ラーソン:http://c-movie.jp/book/man-som-hatar-kvinnor/
◆【本】ミレニアム2 火と戯れる女 / スティーグ・ラーソン:http://c-movie.jp/book/flickan-som-lekte-med-elden/
◆【本】ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 / スティーグ・ラーソン:http://c-movie.jp/book/luftslottet-som-sprangdes/
『ミレニアム2 火と戯れる女』
(130分/スウェーデン=デンマーク=ドイツ/2009年)
原題:FLICKAN SOM LEKTE MED ELDEN
英題:THE GIRL WHO PLAYED WITH FIRE
公開:2010年9月11日
配給:ギャガ
劇場:シネマライズほか全国にて順次公開
原作:スティーグ・ラーソン
監督:ダニエル・アルフレッドソン
出演:ノオミ・ラパス/ミカエル・ニクヴィスト/レナ・エンドレ/ペーテル・アンデション/パール・オスカーソン
公式HP:http://millennium.gaga.ne.jp/
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