【映画レビュー】マンイーター / Rogue
私が配給会社の関係者だったら、某韓国映画のテイストを受け継いで、“人喰い○○、ジャングルクルーズ襲撃す!”と邦題を付けたいと思ってしまう映画『マンイーター』。
原題の『Rogue』は「凶暴化した野生動物」と言ったような意味だそうです。
まあ、まさしくその通り、オーストラリアのカカドゥ国立公園で、体長8メートルにまで巨大化した人喰い○○が、人間たちを襲うというお話です。
実は2006年に作られた作品ということで、『アバター』、『タイタンの戦い』のサム・ワーシントンが地元のワル役(でも実はちょっといいヤツ)で出演していたり、『アリス・イン・ワンダーランド』、『永遠の僕たち』のミア・ワシコウスカのちょっと幼い顔が見られたりする、意外と拾いモノな一作なのです。
<STORY>
オーストラリア北部のノーザンテリトリーにあるカカドゥ国立公園へ、リバークルーズの体験取材にやって来た旅行ライターのピート。8人の観光客とともに、ガイドのケイトの操る小型船スザンヌ号に乗り込んだ。スザンヌ号はクルーズ中に救命信号弾を発見し救助に向かうが、そこにあったのは小型ボートの残骸のみ。その時、何かがスザンヌ号の船体に激突し、船底に穴を開けてしまう。乗客たちはなんとか川の中州にある小島に避難するが…。
<解説>
オーストラリア出身のグレッグ・マクリーン監督が手がけた本作。
いわゆるモンスター・パニックなのですが、怖過ぎたりグロ過ぎたりすることもなく、なかなか楽しく観られる一作です。
物語は、ツーリストたちのリバークルーズに沿って進んでいくのですが、このテンポが独特。
ゆっくりした川の流れに合わせつつ、通常のテンポから一拍遅れたリズムで進むので、音と画面にどこか違和感があり、それがゆっくりと不安感を煽ってくるのです。
撮影は、実際に世界遺産にも登録されているオーストラリアのカカドゥ国立公園で行われたそうで、雄大な景色も楽しむことができます。
でもまあ、この映画を観た後では、カカドゥ国立公園に行ってリバークルーズをしたいと思う人はあまりいないかもしれませんが…。
軽い気持ちで楽しむことができ、「何があっても女性は助ける」「犬だって見捨てない」といったアメリカ的ヒロイズムも味わえるので、デートとかで観に行ってもいいのではないでしょうか。
あ、でも、犬好きの方は注意した方がいいかも。。。
『マンイーター』(92分/アメリカ=オーストラリア/2006年)
原題:Rogue
公開:2012年4月14日
配給:フェイス・トゥ・フェイス/ポニーキャニオン
劇場:TOHOシネマズ日劇にてレイトショーほか全国にて
監督・脚本:グレッグ・マクリーン
出演:ラダ・ミッチェル/マイケル・ヴァルタン/ミア・ワシコウスカ/サム・ワーシントン/バリー・オットー
公式HP:http://www.maneater.jp/
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