【映画レビュー】レインツリーの国
『阪急電車 片道15分の奇跡』、『県庁おもてなし課』と、これまで有川浩の作品を映画化してきた三宅喜重監督が、三たび有川作品の映画化に挑んだ『レインツリーの国』。
うーん、なんというか、いろいろと惜しい感じのする作品でした。
ぎこちない関西弁だったり、頭の中でのみ組み立てられたような台詞のやり取りだったり、やすっぽい洋画だったり、なんとなく平坦な演出だったり…。
主人公の二人が、どこにでもいるような二人という設定であることはわかるのですが、とはいえ、二人の俳優がもともと持っている“華”が、ことごとく削ぎ落とされているのです。
もうちょっと、主演の二人の魅力が輝くような印象的なシーンが、1シーンでもあれば、もっと印象に残る作品になっただろうに…。
ちょっと残念です。
STORY
小説「フェアリーゲーム」をネットで検索した伸行は、「レインツリーの国」というブログにたどり着く。その感想に親近感を持った伸行が管理人のひとみにメッセージを送り、二人はメールをやり取りするようになる。会ったことのないひとみのことを好きになった伸行は、彼女をデートに誘う。やっとひとみと会えることに大喜びの伸行だったが、ひとみとのやり取りにどこか噛み合わないものを感じてしまう。実はひとみには、ある秘密があったのだ…。
解説
Kis-My-Ft2の玉森裕太と、西内まりや主演のこの作品。
大阪出身のまっすぐな青年・伸行が、聴覚に障害のあるひとみと出会い、彼女と恋をするという物語です。
もともと同じ小説が好きで、ブログを読んでひとみの感性に共感し、メールで仲を深めていった二人。
この二人が恋に落ちる展開は、とてもすんなり納得できます。
でもまあ、全体的にキャラクターや演出が浅い気がするのですよね。。。
セクハラおやじやイヤミな先輩、ぶりっ子(死語…)な同僚など、脇役のキャラクターも類型的でなんだか古臭さが漂っています。
ひとみも、障害に引け目を感じているが故におとなしくて目立たなくしている女の子だ、という設定はわかるのですが、西内まりやの魅力が全部消されてしまっている気が。。。
ヒロインなのですから、もうちょっと輝かせてあげて欲しかったですね。
作品情報
『レインツリーの国』(108分/日本/2015年)
公開:2015年11月21日
配給:ショウゲート
劇場:全国にて
原作:有川浩
監督:三宅喜重
脚本:渡辺千穂
主題歌:Kis-My-Ft2 「最後もやっぱり君」
出演:玉森裕太/西内まりや/森カンナ/阿部丈二/山崎樹範/片岡愛之助/矢島健一/麻生祐未/大杉漣/高畑淳子
Official Website:http://raintree-movie.jp/
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