NINE / NINE
フェデリコ・フェリーニ監督が1963年に製作した映画『8 1/2』をミュージカルにして、物語を半歩前進させた映画『NINE』。
『シカゴ』のロブ・マーシャルが監督しています。
才能ある映画監督の“選ばれし者の恍惚と苦悩”を描いた作品とも言えますが、「妻も愛人もママもミューズたちも、全員そばにいて欲しい」なんていう“男のファンタジー”を描いた作品でもあります。
豪華キャスト過ぎて、一人ひとりの魅力がちょっと薄まっちゃってるのがもったいない気が…。
個人的にはケイト・ハドソンの見せる「シネマ・イタリアーノ」のパフォーマンスが最高に好きです!
あんな衣装着て一緒に歌って踊りたい…。
<STORY>
映画監督のグイド・コンティーニは新作映画の撮影を前に悩んでいた。撮影まで10日しかないのに、脚本がまったく書けないのだ。記者会見でグイドは記者を煙に巻き、海辺のホテルへ逃亡する。愛人・カルラをローマから呼び寄せるが、同じホテルではなく場末のモーテルに宿を取らす。グイドの居場所を見つけたプロデューサーは、撮影隊全員を呼び寄せる。妻のルイザもやって来るが、カルラの姿を見かけてグイドと口論になってしまう。
<Cheeseの解説>
本当に超豪華キャストです。
ダニエル・デイ=ルイス演じる映画監督が、映画製作について悩んで女性のもとに逃げ込むものの、妻と愛人の間で揺れ動き、さらに苦悩が深まるというストーリーです。
キャストは以下。
映画監督:ダニエル・デイ=ルイス
夫のために女優を辞めた、貞淑で美しい妻:マリオン・コティヤール
セクシーで情熱的な愛人(人妻):ペネロペ・クルス
さらにグイドは、他の女性にもなんとなく心を動かされています。
スター女優:ニコール・キッドマン
ファッション誌の美人記者:ケイト・ハドソン
そして、幼い頃から愛してきた女性たちの幻影を見たりもし。
グイドに“性”を教えた娼婦:ステイシー・ファーガソン(ファーギー)
母:ソフィア・ローレン
どうしようもなくなって、仕事仲間であり親友でもある女性に甘えてしまったりするわけです。
衣装デザイナー:ジュディ・デンチ
妻と愛人以外の女性には、あまり大きなドラマもなく、映画のスパイスと言った程度。
こんな豪華キャストを使って、なんともったいない。
でも、これだけのキャストが揃うシーンは、本当に圧巻です。
主人公は男性ですが、これはやはり女性の映画ですね。
男は何も決断できず、結論を先延ばしにし、道を切り拓くのは女性だという。
マエストロと呼ばれる男性でもそうなのかと思うと、可愛らしくもあるのですが。
絢爛豪華な女優陣の歌と踊りを、何も考えずに楽しんでみるのにぴったりな一作だと思います。
それにしても、ソフィア・ローレンの存在感はすごいな…。
彼女の前では、ニコール・キッドマンすらも小娘にしか見えません。
『NINE』(118分/アメリカ/2009年)
原題:NINE
配給:松竹、角川映画
公開:2010年3月19日
劇場:丸の内ピカデリー1ほか全国にて
監督・製作・振付:ロブ・マーシャル
出演:ダニエル・デイ=ルイス/マリオン・コティヤール/ペネロペ・クルス/ジュディ・デンチ/ケイト・ハドソン/ニコール・キッドマン/ソフィア・ローレン/ステイシー・ファーガソン
公式HP:http://nine-9.jp/
売り上げランキング: 4176
売り上げランキング: 788
Geffen Records (2009-12-21)
売り上げランキング: 2464
売り上げランキング: 16386