【映画レビュー】私が靴を愛するワケ / God Save My Shoes
『セックス・アンド・ザ・シティ』のキャリー・ブラッドショーやイメルダ夫人の例を見るまでもなく、多くの女性は靴が大好き。
こんな私も例外ではなく、家の靴箱には靴があふれています。
よく母親に「足は二本しかないのに、そんなに靴ばっかり買って…」と怒られたものでした。
そんな女性の靴好きに迫ったのが、このドキュメンタリー『私が靴を愛するワケ』。
素敵な靴、そんな靴に魅せられた女性たち、そして素敵な靴を作り出すデザイナーたちが、私達の靴に対する欲望を100%肯定してくれます。
あー、春が来たし、新しい靴買わなきゃねー。。。
女度の高い10センチハイヒールとか、買いたくなりました。。。
<STORY>
女性であることをアピールすることができる小道具、ハイヒール。アメリカの女性はかなりの金額を注ぎ込み、1年に7~8足の靴を買う。なぜそんなに靴が必要なのか? 靴マニアとして知られる元デスティニーズ・チャイルドのケリー・ローランドは靴の魅力、靴の魔力について語る。そして女性たちを魅了するマノロ・ブラニク、ピエール・アルディらシューズ・デザイナーは、靴に対するこだわりを滔々と語る。なぜ靴は人を魅了するのか…?
<解説>
この映画によると、ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」で「高価な靴を買うのは悪いことじゃない」と世界の女性たちが知って以来、靴の市場は大きく広がったのだそう。
「家賃より高い靴なんて買っちゃっていいのかな…。でもいいの。好きなんだもん! 女はみんな靴が好きなの!!」
確かに、そんな言い訳をしながら靴を買っちゃうこと、私にもあります。
(さすがに家賃より高い靴は買えないけどね。。。)
このドキュメンタリーでは、靴を買う女性心理について、靴のビジネスについて、靴と歴史について、靴と恋愛について、靴とフェティシズムについてなど、様々な側面から「なぜ女性たちは靴が好きなのか」を解き明かしていきます。
ピンヒールを履いた足は、オーガズムに達した足の形と一緒。だから、靴は人を魅了するのだ…
そんな説を聞くと、思わず「おお!」とうなってしまいます。
でもね、靴好きの女性にとってはそんな理由なんて関係ないんです。
痛くって立っていられない靴や、歩くのには不向きな靴でも、素敵だったら買っちゃうんです。
「だって好きなんだもん!」
このドキュメンタリー映画って、いわば「靴好きの女性が、靴を買っちゃう自分に対する理由付け」を作品にまでしちゃった映画と言えるでしょう。
だって、心理学的にも社会学的にも、靴に惹かれる理由がこんなにいろいろあるのなら、大枚はたいて買っちゃっての無理はないですもんね。
靴好きの女性にとっては、クリスチャン・ルブタンやマノロ・ブラニクといった著名な靴デザイナーのデザインに対するこだわりに頷き、ディタ・フォン・ティースらセレブたちの素敵な靴に見惚れ、「自分の物欲は間違ってない」と自己肯定できる、素敵なドキュメンタリーです。
靴好きじゃない男性が見ると、どう思うのかは、残念ながら私にはわかりません。。。
『私が靴を愛するワケ』(70分/フランス=アメリカ/2011年)
原題:God Save My Shoes
公開:2013年5月11日
配給:アルシネテラン
劇場:新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開
監督・脚本:ジュリー・ベナスラ
出演:クリスチャン・ルブタン/マノロ・ブラニク/ディタ・フォン・ティース/ジョヴァンナ・フェラガモ/ピエール・アルディ/ブルーノ・フリゾーニ/ファーギー/ケリー・ローランド
公式HP:http://www.alcine-terran.com/shoes/
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