【映画レビュー】孔子の教え / 孔子
約2500年前、“紀元前6世紀”というよく考えてみればすごく昔の時代に生きていた、孔子という人物を主人公にした映画『孔子の教え』。
2500年前というとなんとなく納得してしまいますが、紀元前6世紀っていうと、なんだかすごい気がしませんか?
日本が弥生式土器を作っていたと思われる頃に、国として機能して、現代まで支持されているような思想を作り上げてしまうとは…。
そう考えると、やっぱり中国の持つ歴史って、すごいですね。。。
<STORY>
紀元前501年、孔子は中都宰に任命され、わずか1年で頭角を現した。魯の君主は安定した国を築くため、孔子に大司寇の地位を授ける。しかし、かつて魯の権力者である三桓は彼のことを快く思わない。やがて孔子は国相代理となるが、三桓の陰謀により孤立し、君主からも決別を言い渡されてしまう。紀元前497年、家族を残して放浪の旅に出た。孔子を慕う弟子たちは、孔子の教えが書かれた木簡を馬車に積み、孔子の旅への同行を願い出る…。
<解説>
その恰幅の良さもあいまって、大人(大人)という雰囲気が相応しいチョウ・ユンファが孔子を演じている本作。
礼を重んじ、忠孝の道を尊ぶ孔子と彼の弟子たちの過酷な旅の模様を描いています。
実は、この作品についてフー・メイ監督は、もともとは60回シリーズのドラマとして作ろうと考えていたとか。
でも、脚本を2年かけて3回書き直したけれども横やりが多く入り、3年かけて33回書き直し、映画用の脚本に書き換えたそうです。
60回シリーズのドラマというと、30時間~60時間くらいの分量の物語を、よく2時間に縮められたなと感心しますね。
まあ、日本の大河ドラマの主人公の生き様を、ハイライト部分に焦点を当てて映画化するようなものなのかもしれませんが。
孔子は中国だけでなく、世界中で神格化され、尊敬されている存在です。
そんな孔子を下手に映画化すれば、世の人びとは些末な揚げ足をとり、何かとたたこうとするはずです。
しかも、実在する資料も少ない時代を舞台にし、
「(孔子を主人公とする)映画を撮ったら絶対にたたかれる」
とわかっていたと言いながら、あえてその製作に挑んだフー・メイ監督の執念の作品と言えるでしょう。
あまり孔子の教えを知らない人にも、孔子の高潔な思想をわかりやすく伝えてくれるものだと思います。
いやー、冒頭にも述べましたが、、あんなに昔にに中国がこんなにちゃんと国の態をなしてたとはね。。。
そのことに、一番びっくりしました。
『孔子の教え』(129分/中国/2009年)
原題:孔子
英題:Confucius
公開:2011年11月12日
配給:ツイン
劇場:シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開
監督:フー・メイ
出演:チョウ・ユンファ/ジョウ・シュン/チェン・ジエンビン/ヤオ・ルー/ルー・イー/レン・チュアン
公式HP:http://www.koushinooshie.jp/
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