【映画レビュー】search/サーチ / Searching

Searching

スマートフォン、パソコンなどが生活に欠かせないデバイスとなり、SNSやインターネット上に各種の個人情報が散りばめられる、この時代ならではの新しい映画が登場しました。
それが、この映画、『search/サーチ』

物語はすべて、主人公やその娘のパソコンの中に表示される各種サービスのインターフェースなどの中で展開されます。
アメリカに暮らすアジア系家族が主人公であることも含め、新しい時代を切り開いたエポックメイキングな映画と言えるでしょう。

<STORY>
デビッド・キムは妻を亡くした後、高校生の娘・マーゴットと二人で暮らしている。ある夜、友人の家へ勉強会に出かけたマーゴットが帰ってこない。あらゆる手段で連絡を入れるが、コンタクトが取れないままだ。デビッドはマーゴットの各種SNSにログインし、彼女の交友関係や過去の行動を探る。やがて、デビッドはマーゴットには友人がいないこと、習っていたはずのピアノをいつのまにか止め、レッスン料を着服していたことなどを知る。

<解説>

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新鋭・アニーシュ・チャガンティ監督が、SNS全盛のこの時代に、事件に巻き込まれた子どもたちに示す一種の“愛”を描いたこの作品。
場面はずっとパソコンの画面の中で展開していきますが、驚くほどに人間の感情が豊かに表現されています。

彼らの感情は、Facetimeで話す表情であったり、SNSにアップされる動画であったり、Webページで表示されるニュース映像であったり、タイピングの勢いであったり、書いては消したテキストメッセージの断片であったり、…さまざまな場面で如実にうかがい知ることができます。
それはある意味、セリフによる感情の吐露よりも、雄弁なことすらあるのです。
それでも、その持ち主のすべてを知り尽くし、管理しているはずのデジタルデバイスにおいても、表示されたことのない真実があるのですね。。。

父親のデビッドを演じるジョン・チョーの演技もリアリティにあふれており、娘を愛するがゆえに娘とうまくいかない不器用な父親を、時に荒々しく、時に余裕なく演じています。

それにしても、これからの時代に子どもを育てる親たちは、子どものSNSを突破するだけのデジタル・リテラシーも持っておく必要がありそうですね。。。

『search/サーチ』(102分/アメリカ/2018年)
原題:Searching
公開:2018年10月26日
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
劇場:全国にて
監督・脚本:アニーシュ・チャガンティ
製作:ティムール・ベクマンベトフ
音楽:トリン・バロウデイル
出演:ジョン・チョー/ミシェル・ラー/デブラ・メッシング/ジョセフ・リー/サラ・ソーン/スティーヴ・マイケル・アイク/リック・サラビア/ショーン・オブライエン
Official Website:http://www.search-movie.jp/

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