【映画レビュー】関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生

関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生!

『関西ジャニーズJr.の京都太秦行進曲!』などに続き、関西ジャニーズと松竹がコラボした映画シリーズ第4弾となる映画『関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生』

関西ジャニーズJr.たちが持つタレントと松竹が持つ太秦の松竹撮影所、お笑い芸人を多く抱える松竹芸能などのアセットを活用し、関西発の新たなエンターテインメントを模索するこのシリーズ、演技力とかストーリー以外のところで日本のエンターテインメントにとってとても重要な存在になるのではと思っています。

これまで日本のエンターテインメントを支えてきた老舗である松竹が、積み重ねてきた経験値を若き関西ジャニーズJr.たちに移植することで、時代劇や殺陣、お笑いなどのDNAが次世代に受け継がれていくのです。
そしてこういった映画をジャニーズファンの若い女の子が見ることで、日本のエンターテインメントの底上げにつながるはずだと思うのです。。。

 
<STORY>
高浜優輔と稲毛潤は幼なじみ。二人で漫才コンビ「エンドレス」として活動している。デビューはしたもののなかなか芽が出ないでいるうちに、同期のトリオ「ピンクらくだ」がブレイク。高浜の心には焦りが募っていく。稲毛はそんな高浜の姿をみて、自分が足手まといになっているのではないかと解散を考え始める。そんな時、高浜が稲毛は二人で旅館に行くことに。二人は予約した旅館に着くが、その旅館には偶然に「ピンクらくだ」も泊まることになっていた…。

 
<解説>
ジュニアたちが駆け出しの漫才師を演じるこの作品。
西畑大吾と藤原丈一郎の二人が「エンドレス」というコンビを、室龍太向井康二と草間リチャード敬太の3人が「ピンクらくだ」というコンビを演じています。

実力はあるのに伸び悩む「エンドレス」と、順調に売れて人気を得ていく「ピンクらくだ」。
同期だからこそ嫉妬も募り、西畑大吾演じるエンドレスの高浜は焦っていきます。そして、芸人となることを目指した時の原点を忘れてしまうのです…。
向井康二演じる稲毛は、才能のある高浜が売れるためには自分が身を引いたほうがいいと思い始め、悶々と悩み始めます。

そして「エンドレス」の二人は、お笑い強化合宿に出かけます。
そこで森口瑤子演じる女将や「ピンクらくだ」のメンバーとすったもんだあり、初心を取り戻していくのですが…。

最初は純粋にお笑いが好きだったはずなのに、次第にお笑いでお客さんを笑わせることよりも「売れたい」という気持ちの方が募ってくるのというのは、エンターテインメント全般でよくあることなのかもしれません。
だからこそ、ぐだぐだな脚本の中でも、一本の芯が通った物語になったと言えるでしょう。

まあ、脚本は新喜劇的なテキトーさで、なかなかありえない展開だったりもしますが、そのゆるさがちょうどよかったりも。
ジュニアの皆さんのこなれていない演技もあり、リアルに振るよりはこれくらい隙がありつつもユーモラスな展開の方がマッチするのかもしれませんね。

この物語、個人的にはなすなかにしの2人とよゐこ濱口優の3人からなるトリオ漫才が見られたのが、ちょっとツボでした。
あ、それとラストのレビューシーンで道頓堀角座を飛び出したジュニアたちが、道頓堀の街中で歌って踊るシーンがよかったですね。
金龍ラーメンで普通にラーメンを食べているおじさんたちが、歌って踊るジュニアたちを見ているシーンというのも、なかなかシュールで大阪らしくてグッときました。

 
『関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生』(92分/日本/2017年)
公開:2017年8月26日
配給:松竹
劇場:全国にて
監督:石川勝己
脚本:西条みつとし
出演:西畑大吾向井康二室龍太/藤原丈一郎/草間リチャード敬太/濱口優/中西茂樹/那須晃行/浜中文一森脇健児森口瑤子
Official Website:http://statan.jp/

 

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