【映画レビュー】タイタンの逆襲 ／ Wrath of the Titans

ゼウスの息子・ペルセウスが、ゴルゴンのアンドロメダ姫を救うため、メデューサやクラーケンと戦う姿を描いた2010年の映画『タイタンの戦い』。

この『タイタンの戦い』のパワーアップした続編が、本作『タイタンの逆襲』です。
前作で監督を務めたルイ・レテリエは製作総指揮に回り、本作では『世界侵略:ロサンゼルス決戦』のジョナサン・リーベスマンが監督を務めています。

続編ではありますが、前作を観ていなくても問題ないかも。
むしろ、3DCGはかなりパワーアップしているし、アクションも派手になっているので、前作をあまり気に入らなかったと言う人でも楽しめると思います。

逆に、前作でブルネットのアレクサ・ダヴァロスが演じていたアンドロメダ姫が、さりげなくまったく似ていないブロンドのロザムンド・パイクに変わっていたりするので、変に前作を予習してしまった人はかえって混乱するかも。。。

このシリーズの主人公・ペルセウスは、全能神・ゼウスと人間の女性の間に生まれた“半神（デミゴッド）”。
前作で女神・イオと恋に落ちるのですが、本作ではイオは忘れ形見のヘレイオスを遺し、亡くなっています。
ペルセウスは、ヘレイオスには自分がデミゴッドだということを隠し、普通の漁師として生活していました。
そこに父・ゼウスから助けを求める声がかかります。

ゼウスはかつて、父であるタイタン族の王・クロノスを兄・ポセイドンとハデスと共にタルタロスに幽閉し、オリンポスに君臨するようになりました。
やがてハデスを地下の冥府においやり、ポセイドンを海神にし、自分が全能神として栄華を極めるように…。

しかし、時は過ぎ、ゼウスの栄光にも影が差し始めました。
クロノスの復活を目指す神たちが謀略を巡らし、ゼウスをタルタロスに幽閉してしまいます。

オリンポスの力が弱まったことにより、魔物たちが人間界を襲うようになったため、ペルセウスはクロノスの復活を阻止するために立ち上がることとなったのでした。。。

サム・ワーシントン演じるペルセウスは、3DCGで描かれる魔物たちと対決するのですが、この魔物たちがスゴい！
ライオンの双頭と山羊の体を持つ空飛ぶ獣・キメラ、一つ目巨人・サイクロプス、四刀流の戦闘の鬼・マカイ、牛頭人身で怪力のミノタウロスなど、現代の技術だからこそリアルに描ける怪物たちが、3Dで飛び出しながら大暴れしています。
そんな怪物たちにまったく押し負けることなく、無双ぶりを発揮するサム・ワーシントンもステキです。

そして、この映画の個人的みどころが、もう一つ。
この作品、かなりキャストが豪華で、リーアム・ニーソンやレイフ・ファインズ、ビル・ナイといった名優たちが出演しています。
この名優たちの神コスプレが、なんとも素晴らしい。
リーアム・ニーソンがレイフ・ファインズの肩にコテンと倒れこむシーンには、思わずテンションが上がってしまいました。。。

そう言えば、この作品を観る前に、映画『ホビット』の予告編が流され、「おお、指輪の世界だ！」と感動していたのです。
だからかもしれませんが、この作品を観ている内、リーアム・ニーソンがどうにも白の魔法使い・ガンダルフのように見えてしょうがありませんでした。。。