【映画レビュー】アンフェア the answer

この映画を観て強く感じたのは、「とにかく観客を面白がらせよう。シリーズとしてどうというより、この映画がとにかくヒットすればいい」という意識。
このシリーズの大事な要素である雪平の娘・美央が出て来なかったり、雪平の夫・佐藤があっさり死んでそのままになっている点などから、そういう意識を感じてしまいました。

だから、この映画の監督さんって、今までドラマシリーズにはあまり関わって来なかった人で、シリーズにはあんまり愛着がないのかも…などと思っていたのです。
でも、この映画の監督を務めた佐藤嗣麻子は、「アンフェア」シリーズでずーっと脚本を担当してきた人なのですね。

いやー、脚本家という人種は、自分が作り上げてきたストーリーやキャラクターたちにすごいこだわりを持っているものだと思っていたので、ちょっとびっくりしました。

この映画を観ていると、この監督の意識は「ドラマから続いてきたこのシリーズを、どのようにまとめて、映画的カタルシスをもたらすか」ということより、「この『アンフェア the answer』という映画をいかに派手に作って、いかにヒットさせるか」という点に向いているように思えたので…。
まあ、商業映画の監督として、「映画をヒットさせる」という強い意識は絶対に必要なものだとは思うので、間違ってはいないのかもしれないですけどね。