【映画レビュー】ベロゴリア戦記第2章：劣等勇者と暗黒の魔術師／ Posledniy bogatyr. Koren’ Zla

2021/12/7 外国映画は行, 映画レビュー

日本では2週連続の公開となったディズニー・ロシア製作の映画「ベロゴリア戦記」シリーズ。
ロシアでは2017年に『ベロゴリア戦記第1章：異世界の王国と魔法の剣』が公開され、2020年に本作『ベロゴリア戦記第2章：劣等勇者と暗黒の魔術師』が公開されました。

第1章では、イワンは自分の本当の素性と家族を知りました。
そしてこの第2章では、自分の本当の力に目覚めるのです。
今作でもバーバ・ヤーガ、コシチェイ、ヴォジャノーイといったスラブ神話のキャラクターたちは健在。
さらに、品の悪いアンパンマンのような、丸い大きな顔だけの妖怪コロボークや、空飛ぶ大クジラなども出現し、物語を盛り上げてくれています。

ロシアとかスラブの妖怪、他にも面白いキャラがまだまだいそうですな。。。

STORY

戦士イリヤの息子としてベロゴリアで恋人のヴァシリーサと暮らし始めたイワン。しかし、人間界の便利な生活やカプチーノの味が忘れられないイワンは、魔法の剣を使って毎日のように人間界に行き、最新家電を持ち込んで便利な生活を楽しんでいた。しかし、なかなか戦士の能力が目覚めないことに焦ってもいたのだった。イワンは嫌々ながら、戦士たちの力比べの競技会に参加する。その時、魔女のヴァルヴァラとその母・ガリーナが現れる……。

解説

「ベロゴリア戦記」シリーズ2作目である本作。
本作では、ベロゴリアを再び襲った魔女・ヴァルヴァラと、その母・ガリーナが仕える闇の魔術師が復活。
その魔術師はかつては善なる魔術師で、ベロゴリアの人々から愛されていました。
しかし、不死身の力を得ようとしたコシチェイに裏切られ、地下で長い長い年月を過ごすことになるのです。
その長い長い年月の間に、彼の心は闇に飲み込まれていました。。。

かつての自分がしたことが、自分たちに禍として帰ってくる……。つまりそれは因果応報。
その禍を止めるためには、自分が立ち上がるしかないのです。
イワン、そしてコシチェイは因果を禍を止めるために、魔術師に立ち向かいます。

コシチェイにとってはそれは贖いです。
そして、イワンにとっては、戦士となるための試練であり、成長のためのイニシエーションでもあるのです。

これまでちょっとズルをして

父との別れを経験し、そして王国を脅かす強敵を打ちまかし、イワンは戦士になっていきます。
人間界でペテン師として口八丁手八丁で生きてきた男が、勇者や戦士としては劣等生だったイワンが、その使命と責任を引き受けるのが、この『ベロゴリア戦記第1章：異世界の王国と魔法の剣』の物語です。

エンディングでは次作につながる設定も明かされています。
このシリーズ第3作はロシアで2021年12月23日に公開されるそうで、かなり楽しみです。ぜひ日本でも公開してくれるといいのですが。
アルバトロスさん、もしくはディズニーさん、ぜひ日本公開してくださいね。お願いいたします。。。

作品情報

『ベロゴリア戦記第2章：劣等勇者と暗黒の魔術師』（121分／ロシア／2020年）
原題：Posledniy bogatyr. Koren’ Zla
英題：The Last Warrior: Root of Evil
公開：2021年12月3日
配給：アルバトロス・フィルム
劇場：全国にて
監督：ドミトリー・ディアチェンコ
音楽：ジョージ・カリス
出演：ヴィクトル・ホリニャック／ミラ・シヴァツカヤ／エカテリーナ・ヴィルコワ／コンスタンチン・ラヴロネンコ／エレナ・ヤコブレワ／セルゲイ・ブルノフ
Official Website：https://belogorie.jp/

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