聖☆おにいさん
「キリスト教の始祖イエス・キリストと仏教の始祖ブッダが日本の立川市でバカンスをしている」という不思議な設定の漫画「聖☆おにいさん」。
この作品が原作のまったりした雰囲気そのままに、アニメ映画「聖☆おにいさん」となりました。
育ちもよく人も良い二人の聖人のほのぼのとした雰囲気が大好きで原作からファンだったのですが、アニメ化されたこの作品も、相変わらずのゆったり感。
原作ではそんなに感じていなかったのですが、いつも同じような白いロングTシャツ(文字プリント入り)とジーンズを着た大のオトコ二人組って、やっぱりあやしい。。。
しかもキリスト役の森山未來のちょっと艶っぽい声と、ブッダ役の星野源の甘えるような口調のせいで、原作よりも腐の匂いが強い感じもしましたね。
これはやはり女性監督の高雄統子の意図もあったりするのでしょうか。。。(偏見)
<STORY>
キリスト教の始祖イエス・キリストと仏教の始祖ブッダは、世紀末を無事に終えてバカンスを取得。なぜか21世紀の東京・立川市にアパートを借り、二人で暮らしていた。初めての銭湯でイエスが極道の竜二さんから“さる組の二代目”と間違えられたり、ブッダが近所の小学生から狙われたり、なかなか刺激的な日々。最初はあやしい外国人男性二人組としてうさんくさい目で見られていたが、だんだんとみんなから慕われるようになっていく…。
<Cheeseの解説>
「荒川アンダー ザ ブリッジ」の漫画家・中村光の原作を映画化した本作。
原作の内容を基本としながら、オリジナルストーリーを混ぜた物語となっています。
物語の筋立ては、“春”“夏”“秋”“冬”の四季ごとに進んでいきます。
春編ではまだうさんくさい目で見られていたブッダとイエスは、だんだんと立川に馴染み、地元の人びとから愛される存在になっていくのです。
立川で一年間過ごす間に、イエスとブッダは地元の人から愛され、人びとに幸せと成長を与えているのです。さすが聖人。
原作でおなじみの大家の松本さん、極道の竜二さん、ブッダの白毫(額のボタン)を狙う小学生たちが、愉快な立川の仲間たちとして登場。
さらに、立川のハッスル商店街が原作以上にフィーチャーされていて、かなり地元密着型アニメとなっています。
個人的にはミカエルやペトロ、アナンダといった天界の仲間たちにも出てきて欲しかったのですが、本作には登場しません。
それは次作以降のお楽しみということなのかもしれませんね。
それにしても、原作を読んでいても思ったのですが、この作品にはやはりムハンマドは登場できないのですかね。
まあ、神様を萌えキャラにしても許されるような現代日本のゆるーい宗教観でイスラム教を気軽に語ってしまうと、何が起こるかわからないということなのでしょう。。。
『聖☆おにいさん』(89分/日本/2013年)
公開:2013年5月10日
配給:東宝映像事業部
劇場:全国にて
原作:中村光
監督:高雄統子
脚本:根津理香
キャラクター・デザイン:浅野直之
音楽:鈴木慶一/白井良明
ナレーション:来宮良子
声の出演:森山未來/星野源/鈴木れい子
公式HP:http://www.saint023.com/
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