【映画レビュー】ラッシュ プライドと友情 / Rush
映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』も公開され、ノリにノっている俳優、クリス・ヘムズワース。
このクリス・ヘムズワースが主演した作品が連続して公開されます。
それがこの映画、『ラッシュ プライドと友情』。
実在のF1ドライバー、ジェームズ・ハントとニキ・ラウダという、太陽と月のような二人の男が見せる友情とライバル関係を描いた、アツい男の物語。
F1に詳しい人はもちろん、そんなに詳しくない人でも楽しめる、ステキな一作です。
<STORY>
ジェームズ・ハントとニキ・ラウダ。この二人のレーサーの出会いは、1970年のF3のサーキットだった。性格、ドライビングスタイルも正反対の二人は、それぞれF1に参戦する。1975年、ラウダはフェラーリのドライバーとなり、ハントはマクラーレンのドライバーとなっていた。そして1976年、雨のドイツGP。ラウダの乗ったマシンがクラッシュし、ラウダは瀕死の重傷を負う。再起不能と思われていたラウダだが、事故後6週間で復帰を宣言する…。
<解説>
実在の天才F1レーサー、ニキ・ラウダとジェームズ・ハント。
彼らはF3時代からの知人で、スタイルや性格は正反対ながらも、お互いを認め切磋琢磨しあう仲だったそうです。
クリス・ヘムズワース演じるプレイボーイで自信家のジェームズ・ハントと、ダニエル・ブリュール演じる頭脳派でメカに詳しく神経質なニキ・ラウダ。
この二人は、常にライバル関係にあり、お互いを意識していました。
そんな中行われた1976年の雨天のニュルブルクリンクのレース。
安全を考慮したラウダは開催中止を訴えたものの、ハントら他のドライバーの反対で、レースは決行されることとなります。
そして、ラウダは瀕死の大事故を起こしてしまうのです。
ハントにとって、ラウダの不在はレーサーとしてはF1のチャンピオンになれる大チャンス。
ラウダに対して罪悪感を抱きつつも、快進撃を続けて行きます。
再起不可能と言われていたラウダが、テレビの中で勝利を続けるハントの姿に奮起し、リハビリを重ね、シーズン中の復帰を果たします。
ラウダの復帰はハントがいなければあり得なかったし、ハントの快進撃もラウダという十字架があったから。
『ダ・ヴィンチ・コード』のロン・ハワード監督は、彼らの物語をドラマティックに描き出します。
本人たちの特徴をよくとらえ、ファッションやライフスタイルも見事に再現して見せた演技・演出はなかなか見応えのあるものです。
また、再現されているレースの映像も凄まじくリアル。
特に、ラウダがクラッシュ事故を起こしたドイツ・ニュルブルクリンクのレースの模様は本当の事故を見ているかのような迫力です。
さらに、日本人の私から観ると、豪雨の中で行われている富士のレースの模様もかなりテンションが上がりました。
1976年のことなので、さすがにリアルタイムでは知りませんが、その頃の富士サーキットはまさにそんな感じだったのだろうなあと想像させてくれます。
吹き上がる排気ガス、響き渡るエグゾーストノート、激しく叩き付ける雨…、見ているうちにタイヤの焦げる匂いやオイルの匂いまで感じられそうな臨場感を感じさせる映像に、F1ファンならずとも釘付けになってしまうことでしょう。
男たちの見せるドラマティックな人間模様、リアルに再現されたレース映像に、思わず心を鷲掴みにされてしまいました。
別コラム:オトコに見せたいこの映画『ラッシュ プライドと友情』
『ラッシュ プライドと友情』(122分/アメリカ/2013年)
原題:Rush
公開:2014年2月7日
配給:ギャガ
劇場:TOHOシネマズ 日劇ほか全国にて
監督:ロン・ハワード
脚本:ピーター・モーガン
出演:クリス・ヘムズワース/ダニエル・ブリュール/オリビア・ワイルド/アレクサンドラ・マリア・ララ/ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ/デヴィッド・コールダー/ナタリー・ドーマー/スティーヴン・マンガン/クリスチャン・マッケイ/アリスター・ペトリ/ジュリアン・リンド=タット/コリン・スティントン/ジェイミー・デ・コーシー/アウグスト・ダラーラ/シーン・エドワーズ/マーティン・J・スミス/ロブ・オースティン/トム・ヴラシア
公式HP:http://rush.gaga.ne.jp/
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