【映画レビュー】ポンペイ / Pompeii
「ポール・W.S・アンダーソン、嫁を使わなくても映画作れるんだー」
と驚かせてくれた映画『ポンペイ』。
西暦62年にヴェスヴィオ火山の噴火によって一夜にして姿を消した都市・ポンペイで起きた悲劇を、ミラ・ジョヴォヴィッチの夫として有名な映画監督ポール・W.S・アンダーソンが描いています。
ヒロインのカッシアを演じるのは、『エンジェル ウォーズ』のツインテール少女・エミリー・ブラウニング。
珍しく嫁がヒロインじゃないわけですが、まあ、ミラはどんな過酷な環境でもサバイブできそうですからね…、か弱そうなヒロインを演じるのには、ちょっと無理があるのかも。
それにしても、こんな大噴火が現実に起こったこととは…。
自然の脅威の前には、人間なんてちっぽけなものですね。。。
<STORY>
西暦62年、北ブリタニアのケルト騎馬民族がコルヴス率いるローマ軍に襲撃され、全滅してしまう。虐殺の中、たった一人生き延びた少年・マイロは、奴隷商人に捕らえられ、グラディエーターとして成長する。ポンペイのコロシアムに売られたマイロは、旅の途中で出会ったポンペイ有力者の娘・カッシアと惹かれ合う。しかしカッシアは、マイロに因縁のあるコルヴスからしつこい求愛を受けていた。その頃、ヴェスヴィオ火山から不気味な噴煙が上がり始めていた…。
<解説>
古代ローマ時代の西暦79年8月24日、ヴェスヴィオ火山の噴火により、古代都市ポンペイはその姿を地中に消しました。
そしてその後十数世紀にわたり、ポンペイの街並とそこに生活していた人びとは、そのままの状態で溶岩の下に閉じ込められたのです。
この映画『ポンペイ』で描かれるのは、そのポンペイの最後の数日です。
北ブリタニア(現イギリス)のケルト騎馬民族の生き残りで、グラディエーターとして誇り高く生きている男・マイロ(キット・ハリントン)は、ポンペイのコロシアムに売られてきます。
そこでマイロが出会ったのは、最強のグラディエーター・アティカス(アドウェール・アキノエ=アグバエ)。
さらにマイロは、ポンペイの有力者の娘・カッシア(エミリー・ブラウニング)と出会い、恋に落ちるのです。
そんなカッシアにはしつこく言いよってくるローマの元老院のオヤジ・コルヴス(キーファー・サザーランド)がいるのですが、なんとそのコルヴスは、マイロの一族を根絶やしにした仇敵。
因縁により結ばれたマイロとコルヴスがポンペイの地で偶然に出会った時、ヴェスヴィオ火山も不気味なうなりをあげ始めます。
やがて、山が鳴り、地が裂け、恐ろしい火山弾が街を襲い始めます。
そんな中でカッシアをさらったコルヴスを追い、マイロとアティカスはカッシアの部下たちと戦うのです。
マイロは一族の仇・コルヴスを討てるのか?
誇り高きグラディエーター・アティカスは自由の身になれるのか?
そして、マイロとカッシアの愛は、どうなってしまうのか…?
ポール・W.S・アンダーソンは、ポンペイの人びとを襲った悲劇を、最新技術を使ってリアルに描き出します。
ひっきりなしに襲い来る大小の火山弾。
火山弾から身を守ろうと港へ逃げた人びとを飲み込む津波。
そして街のすべてを不気味に包み込む火砕流。
それらを超リアルな映像で描く本作は、地震大国日本に住む我々には、ちょっと刺激が強いかも。
強い愛があったからといって、無差別に降り注ぐ火や灰から逃れることはなかなか難しいですからね。。。
まあ、ある意味、自然による人類の大量虐殺を描いたこの映画、史上最凶のディザスタームービーと言えるかもしれません。
地震や津波、火山の噴火の研究などをしている人には、その凄まじさをリアルに実感できる映画だと思います。
『ポンペイ』(105分/アメリカ=カナダ=ドイツ/2014年)
原題:Pompeii
公開:2014年6月7日
配給:ギャガ
製作国:TOHOシネマズ 日劇ほか全国にて
監督:ポール・W.S・アンダーソン
脚本:ジェネット・スコット・バチェラー/リー・バチェラー/マイケル・ロバート・ジョンソン
音楽:クリントン・ショーター
出演:キット・ハリントン/エミリー・ブラウニング/キーファー・サザーランド/ジャレッド・ハリス/ジェシカ・ルーカス/アドウェール・アキノエ=アグバエ/キャリー=アン・モス/パス・ベガ/ジョー・ピングー
公式HP:http://pompeii.gaga.ne.jp/
ギャガ (2014-12-02T00:00:01Z)
¥1,180
ギャガ (2015-12-02T00:00:01Z)
¥945
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