【映画レビュー】LOVE【3D】 / LOVE 3D

人間誰しもがしているけれど、それを大きなスクリーンでみることはあまりない“セックス”。
それをギャスパー・ノエが、3Dで大写しにして見せたのが、映画『LOVE【3D】』です。

ただ、この映画を観るには、日本ではない方がいいかも…。
監督が一番やりたかったであろうシーンが、ボカシによってまったく臨場感を感じられないものになってしまっています。
いやー、あのシーン、本当に意味わかんないですからね。。。もったいない。。。

<STORY>
若い妻・オミと2歳の息子・ギャスパーと暮らすマーフィーのもとに、かつての恋人・エレクトラの母親から電話がかかってくる。エレクトラと連絡が取れず、どこに行ったかわからないと言うのだ。マーフィーは、エレクトラと過ごした二年間の日々を思い出す。同棲していた彼らは、隣に越してきたオミと仲良くなる。彼らは3人で大麻を楽しんだ後、3人で肉体関係を持ってしまう。やがてオミが妊娠してしまい、マーフィーはオミと結婚するのだが…。

<解説>
『アレックス』『エンター・ザ・ボイド』などでセンセーションを巻き起こしてきたギャスパー・ノエ監督の新作は、“愛”と“セックス”を真正面から描いた作品。
本能であり、愛の営みであり、真剣勝負であり、享楽であり…。
ロマンティックな告白があり、倦怠があり、刺激があり、激しい喧嘩があり…。

愛し合いながら傷つけ合う、セックスという行動を、様々に描いているのです。
しばらくの幸福、悦楽、享楽の後に、心からの後悔を抱えた主人公の姿に、情けなさとともに、本当の人間らしさを感じさせてくれます。

主人公を演じるカール・グルスマン、アオミ・ムヨック、クララ・クリスティンらは文字通り全てをさらけ出し、全身で表現に挑んでいます。
ここまでさらけ出せるというのは、なんなんでしょうね。
俳優として、女優として、人間として、凄まじい覚悟を持たなければ挑めない役のような気がします。

そういえば、このエントリを書く前に『エンター・ザ・ボイド』のエントリを読み返したのですが、その中で私っては「ギャスパー・ノエは“めがねっ娘ビッチ萌え”ではないかと推測します」と書いてました。
いやー、この感想、当たってますね、多分。ほんとに。

『LOVE【3D】』(135分/フランス=ベルギー/2015年)
原題:LOVE 3D
公開:2016年4月1日
配給:コムストック・グループ
劇場:新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて
製作・監督・脚本・編集:ギャスパー・ノエ
製作:エドワール・ヴァイル/ブライム・チュウア/ロドリゴ・テイシェイラ
撮影:ブノア・デビエ
美術:サマンサ・べンネ
音楽:ケン・ヤスモト
編集:デニス・ベッドロウ
メイク:オマイマ・S
VFX:ロドルフ・シャブリエ
製作・出演:ヴァンサン・マラヴァル
出演:カール・グルスマン/アオミ・ムヨック/クララ・クリスティン/フアン・サーヴェドラ
Official Website:http://love-3d-love.com/

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