【映画レビュー】アウトロー / Jack Reacher
かの大スタートム・クルーズが、リー・チャイルドの描く世界的ベストセラーの主人公、ジャック・リーチャーを演じた映画第一弾『アウトロー』。
携帯も持たず、e-mailも使用せず、免許も取得しておらず、クレジットカードも使わない…。
だけど、必要な時にはやって来て、悪人を成敗して、事件を解決しては去っていく…、そんなアウトローのジャック・リーチャーを、トム・クルーズがクールに演じています。
いやー、こういうありえないキャラ、好きだなー。
実際には存在しえない“男の美学”がたっぷり詰まっている気がしますよね。
STORY
ピッツバーグで5人の男女が対岸の駐車場から射殺されるという事件が発生。物証は、すべて元米軍のスナイパー、ジェームズ・バーを差していた。バーは取調中に「ジャック・リーチャーを呼べ」とメッセージを残し、襲われて昏睡状態に陥ってしまう。ジャック・リーチャーとは、元陸軍の秘密捜査官で、かつてバーの犯罪を暴いた男。バーの要請に応えたかのように姿を現したリーチャーは、バーの弁護士・ヘレンと共に事件の調査を始めるが…。
解説
元米国陸軍のエリート捜査官で、今では家もなく車もなく家族もいない一匹狼のジャック・リーチャー。
派手なカーチェイスの追走劇やストリート・ファイトで屈強な男たちを何人もなぎ倒すそのスタイルで目くらましされがちですが、実は彼は天才的な名探偵だったりもします。
現場のすべてをじっと観察し、他の人が「偶然だろう」で済ませてしまうようなちょっとした違和感も見逃さず、様々な物証、状況証拠、容疑者の能力や考え方なども考え合わせ、完全犯罪と思われた事件の真実を見抜いていく…。
スタイルはまったく違いますが、水谷豊演じる「相棒」シリーズの杉下右京に通じるところもあるキャラクターなのです。
そんな名探偵が、ロザムンド・パイク演じる弁護士・ヘレンと衝突したりしながら、事件の真相を暴きます。
ヘレンは逞しい肉体のジャック・リーチャーにドキドキしたりしながらも、「だめ、しっかり仕事しなくちゃ」なんて自分を叱ってみたりする気の強い頑張り屋さんの弁護士さん。
若手ではありませんが、30オーバーの金髪美人だからこそちょっとした“ブリジット・ジョーンズ感”を醸し出したりもすることもあったり。
そんなわけでこの映画、観客にじゃっかんのラブコメっぽさを感じさせたりもするわけです。
ハードボイルドな主人公、ジャック・リーチャーの派手なアクションを楽しみながら、私は勝手に「相棒っぽいなー」とか「ラブコメか!」などとツッコミを入れながらみたりもしていて、なんだかおトク感を感じることができました。
これはつまり、サスペンス・アクションの中にいろんな映画の王道の要素をうまく入れ込んだクリストファー・マッカリー(脚本・監督)の脚本のうまさと言うことができるでしょう。
脇を彩るヴェルナー・ヘルツォーク、ロバート・デュヴァル、リチャード・ジェンキンスら老俳優(ヘルツォークは監督ですが)らもいい味を出しています。
ロバート・デュヴァルとトム・クルーズが『デイズ・オブ・サンダー』以来の22年ぶりの共演というのも、なんだかちょっと感慨深かったりもして。
「あー、どうせトム・クルーズ主演のアクションでしょ。いつもの感じの」
なんて思っていたら損をする、なかなかに楽しみどころの多いこの映画『アウトロー』。
まさに、多層的な魅力を持った、ひとつぶで何度も美味しい、そんな映画だと思います。
作品情報
『アウトロー』(130分/アメリカ/2012年)
原題:Jack Reacher
公開:2013年2月1日
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
劇場:丸の内ピカデリーほか全国にて
原作:リー・チャイルド
脚本・監督:クリストファー・マッカリー
製作・出演:トム・クルーズ
出演:ロザムンド・パイク/ヴェルナー・ヘルツォーク/ ジェイ・コートニー/ジョセフ・シコラ/リチャード・ジェンキンス/ロバート・デュヴァル/デヴィッド・オイェロウォ/マイケル・レイモンド=ジェームズ/ジェームズ・マーティン・ケリー/ニコール・フォレスター/アレクシア・ファスト
公式HP:http://www.outlaw-movie.jp/
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