【映画レビュー】ヘラクレス / Hercules
『ザ・ヘラクレス』ではケラン・ラッツが演じていたギリシャ神話の英雄、ヘラクレス。
本作『ヘラクレス』では、そのヘラクレスをロック様ことドウェイン・ジョンソンが演じています。
監督のブレット・ラトナーのアプローチは、なかなかの変化球。
人がその選択によって“神の子”、“英雄”へとなっていく姿を描いています。
いやー、しかしやっぱりロック様の肉体はすごいわ。
ロック様だったら別に神の子じゃなくても、神殿のひとつやふたつ破壊できそうと思わせてしまうあたり、キャスティングとしてぴったりすぎて、逆に失敗なのかも知れません。。。
<STORY>
屈強な肉体を持つヘラクレスは、かつての自分が成し遂げた“12の難業”をネタに、神々の王・ゼウスの息子を名乗っていた。そして紀元前358年、ヘラクレス率いる預言者アムピアラオス、戦略家アウトリュコスら6人の傭兵たちはトラキアのコテュス王に雇われる。邪悪な戦士レーソス率いる反乱軍から国を助けて欲しいと言うのだ。ヘラクレスは勝利のため、トラキア軍の兵士たちを鍛え、戦いに臨む。しかし、その依頼はどこかおかしかった…。
<解説>
神々の王・ゼウスと人間の間に生まれた英雄・ヘラクレス。
彼は“12の難業”を成し遂げ、怪力で知られています。
本作の主人公は、“神の子・ヘラクレス”を名乗る男。
普通の人間とは思えないような屈強な肉体を持ってはいるものの、妻子を亡くしたトラウマを抱える、弱さを持った人間です。
そんな彼は、それぞれ腕に覚えのある5人の仲間たちと共に、“神の子”を売り文句にして、自らの戦闘技能を金で売る傭兵として暮らしています。
そんな彼が新たに得た仕事は、トラキアのコテュス王のもとで反乱軍を鎮圧する仕事です。
途中までは仲間たちと見事なチームワークで任務を全うしていたものの、その任務に裏があることに気付くのです。
そして、“金で動く兵士”だった彼は、自らの信念で動くことを決め、“英雄”となっていくのです…。
ブレット・ラトナーは、一人の男が英雄になっていく様子を、わかりやすく映像で見せてくれます。
誰もがよく知る怪力の持ち主“ヘラクレス”ならではの覚醒シーンは、見ていてかなり気持ちよく、「ヘラクレス、キターーーー!!!!」という感じ。
99分という短い尺に必要な要素、観客が求める要素をギュッと詰め込んだエンターテインメント作品に仕上げています。
このあたり、さすがブレット・ラトナーという感じ。
ロック様もその意図をよーく理解して「観客が観たいヘラクレス」「観客が観たいオレ様」の姿をきっちり見せてくれています。
やっぱりロック様はエンターテイナーだなあ。
そんなエンタメ巧者の二人がタッグを組んだ本作、楽しめないわけがありません。
チャリオットでの戦闘シーンに血湧き肉踊らせ、弓矢を手にした美女戦士の活躍に目を細め、ロック様の見事な肉体を愛でられる、ロック様好きにはたまらないアクション・エンターテインメント作品です。
『ヘラクレス』(99分/アメリカ/2014年)
原題:Hercules
公開:2014年10月24日
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
劇場:TOHOシネマズ日劇ほか全国にて
原作:スティーヴ・ムーア
監督:ブレット・ラトナー
脚本:ライアン・J・コンダル/エヴァン・スピリオトポウロス
出演:ドウェイン・ジョンソン/イアン・マクシェーン/ジョン・ハート/ルーファス・シーウェル/アクセル・ヘニー/ジョセフ・ファインズ/ピーター・ミュラン/レベッカ・ファーガソン/トビアス・サンテルマン/アイザック・アンドリュース/イングリッド・ボルゾ・ベルダル/リース・リッチー/イリーナ・シェイク
公式HP:http://www.hercules-movie.jp/
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