ノーコメント by ゲンスブール／ Gainsbourg by Gainsbourg: An Intimate Self-Portrait

2013/6/11 外国映画な行, 映画レビュー

彼が作詞作曲したフランス・ギャルの「夢見るシャンソン人形」、ジェーン・バーキンとのデュエット曲「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」などは知っていたものの、彼が具体的にどういう人かは、あまり詳しくは知りませんでした。

でもこのドキュメンタリー映画『ノーコメント by ゲンスブール』を見て、彼がどういう人で、どういう存在だったのか、なんとなくわかった気がします。
才能があって、クセが強くて、こだわりが強くてワガママ、ナイーブで、でもなんだか魅力的。
私がそばにいてあげなくちゃ…。
そんな感じで、女性の多くを虜にしてしまう、そんな男性だったんでしょうねぇ。。。
さらには時代を先取る音楽家で天才プロデューサーとくれば、女性がほっておかないのもよくわかります。うん。

＜STORY＞
1928年、パリでロシア系ユダヤ人の両親から生まれたルシアン・ギンズブルグ。ピアノ弾きの父親から音楽を習い、美術学校で建築を学んでいた彼は、1950年代から酒場でギターとピアノの演奏を始めた。そして自ら作詞作曲を手がけるようになった彼は、1965年、フランス・ギャルに「恋するシャンソン人形」を提供し、大ヒットさせる。そしてブリジット・バルドーやジェーン・バーキン、バンブーなど、多くの女性と浮き名を流すのだった…。

＜Cheeseの解説＞
ジェーン・バーキンの元夫で、ブリジッド・バルドー、アンナ・カリーナ、バンブーら、数々の美女と浮き名を流したセルジュ・ゲンスブール。

このドキュメンタリー映画『ノーコメント by ゲンスブール』は、生前のセルジュ・ゲンスブールが様々な機会に自らについて語った音声と映像をつなぎあわせ、彼の人生をあぶり出した作品です。
ピエール＝アンリ・サルファティ監督は20代から60代まで40年に及ぶ期間にセルジュ・ゲンスブールが自分について語った膨大な資料を調べ、まるで彼が自分の映像に後からコメントしているように、見事に作品を作り上げています。

このゲンスブール、自分では「私は醜男だ」と何度も言ったりしてますが、なんだかもうとても魅力的。
コンプレックスと自信と才能と実行力を持った男性に、数々の美女が参ってしまう理由、よくわかります。
さらに、時代を先取る音楽プロデューサーの才能をあわせ持ち、自分のために曲を作ってくれたり、自分の魅力を新たに開花させてくれたりするのならば、なおさらのこと。
女性であればきっと、「これは惚れる…」と思ってしまうことでしょう。

このドキュメンタリー映画『ノーコメント by ゲンスブール』、20年前に亡くなった一人のオトコが、自分のことをコメントしまくっているという、なかなか面白いドキュメンタリーです。

MYLOHASニュース：女性をとりこにする男の色気！ゲンスブールの才能と恋愛遍歴に迫るドキュメンタリー映画：http://www.mylohas.net/2013/07/031595GainsbourgbyGainsbourg.html

『ノーコメント by ゲンスブール』（99分／フランス／2011年）
原題:Gainsbourg by Gainsbourg: An Intimate Self-Portrait
公開：2013年8月3日
配給：アップリンク
劇場：Bunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開
監督：ピエール＝アンリ・サルファティ
出演：セルジュ・ゲンスブール／ジェーン・バーキン／シャルロット・ゲンスブール／ルル・ゲンスブール／ジュリエット・グレコ／ブリジッド・バルドー／アンナ・カリーナ／エディット・ピアフ／ヴァネッサ・パラディ
公式HP：http://uplink.co.jp/nocomment/