【映画レビュー】食べて、祈って、恋をして / Eat, Pray, Love
「彼のことが大好きなの。でも、大好き過ぎて、彼と一緒にいるとホントの自分じゃなくなっちゃうの!! だから、彼のことは好きだけど、別れたい…」
「私ってなんなの? ホントは何がやりたいの? 今の自分でホントにいいの?」
「恋って何? 結婚って何? これで私はホントに幸せになれるの? 他の道もあるんじゃないの?」
などと、いらんことで悩んじゃって、ついつい人生に迷いを感じがちなアラサー、アラフォー女性向けの映画『食べて、祈って、恋をして』。
ジュリア・ロバーツがタイトル通りにイタリアで“食べ”、インドで“祈って”、バリで“恋をし”ます。
まあ、いろいろ思うところはありますが、イタリアの街並みやインドの寺院、バリのライステラスなどの風景を観ているだけで、なんだか癒される一作です。
それにしても、
「Don’t think.Feel.」
とは、蓋し名言ですなぁ。ま、この映画に出て来るセリフではないのですが…。
STORY
ニューヨークでライターとして活動しているエリザベス・ギルバート。結婚8年目で郊外に一戸建ての家を購入し、はたからは幸せなキャリア女性に見える彼女だが、なんだか満たされない。離婚を決意した彼女は家を出て、年下の俳優・デイヴィッドと出会い、彼の家で暮らすようになる。だがデイヴィッドともぎくしゃくし始めた彼女は、自分を解き放つために、イタリア、インド、バリをめぐる1年間の旅に出ることを決意する…。
解説
ニューヨークの女性作家エリザベス・ギルバートの回顧録「食べて、祈って、恋をして 女が直面するあらゆること探究の書」を映画化した本作。
原作は、全米で700万部の売り上げを記録し、40以上の言語に翻訳されているという大ヒット書籍です。
物語はというと、いろいろと考え過ぎてしまって頭の中がぐちゃぐちゃになってしまった女性が、一度自分をリセットするために、旅に出る物語です。
旅のスタート地点は、まずイタリア。
「炭水化物なんて自己管理の敵!」というニューヨーカー的常識を自分の中から追いやって、美味しいパスタやナポリピッツァをモリモリ食します。
太ったことも大らかに認め、サイズの大きなパンツに履き替え、イタリアでできた友人たちとの会話を楽しみ、自らの感情を全身で表現することを学びます。
毎日の生活を楽しみ、「今を生きる」喜びを知るのです。
そして、第二の目的地は、インド。
彼女と同じように、悩みを抱えた人たちが世界中から集まっているヨガの道場(アシュラム)で、彼女は4ヵ月間暮らします。
瞑想し、自分の内面を見つめ、自分をゆるす方法を学ぶのです。
そして、最後に訪れるのは、インドネシアのバリ島。
薬療師たちと、自然のリズムに合わせた生活を送るうち、フェリペというメキシコ人男性と出会い、彼と恋に落ちます。
旅に出るきっかけとなるリズの悩みは、生きるか死ぬかのことで悩んでいる人からみると、なんともちっぽけで薄っぺらなもの。
ただのぜいたく病というか、自分勝手のように思えます。
でも、恵まれているからこそ、小さなことを頭の中でぐるぐると考えて過ぎてしまい、身動きが取れなくなっている女性って、けっこう多いように思います。
そんな女性こそ、あんまり深く考えず、この映画を観てちょっと癒されてみてはいかがでしょうか。
エリザベスと同じように1年間の旅に出られれば一番いいんでしょうけどね。さすがにそこまではね…。
あー、それにしてもハビエル・バルデムは素敵だな…。
ペネロペ・クルス、うらやまし過ぎる…。
作品情報
『食べて、祈って、恋をして』(140分/アメリカ/2010年)
原題:Eat, Pray, Love
公開:2010年9月17日
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
劇場:TOHOシネマズ有楽座ほか全国にて
監督:ライアン・マーフィー
製作総指揮:ブラッド・ピット/スタン・ヴロドコウスキー/ジェレミー・クライナー
原作:エリザベス・ギルバート
出演:ジュリア・ロバーツ/ハビエル・バルデム/リチャード・ジェンキンス/ジェームズ・フランコ/ビリー・クラダップ/ヴィオラ・デイヴィス
公式HP:http://eat-pray-love.jp/
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