赤い季節
元THEE MICHELLE GUN ELEPHANT、今はThe Birthdayのフロントマンとして活躍するロッカー・チバユウスケの曲にインスパイアされてできあがったという映画『赤い季節』。
今時珍しいくらいのコテコテの“ロック! バイク!! バイオレンス!!!”が詰まったかなり濃い一作。
なんだかんだ言ってもお利口さんにまとまっている映画が多い中で、これくらい、監督が信じるところの「これがカッコいいんだ!」という想いが詰まっている映画は、なかなか貴重だと思います。
そう、時代なんて関係ねえ! 男はロック聞いてバイク転がしてるヤツがカッコいいんだよ!!
<STORY>
父親を10年前に亡くした健は殺し屋として生きて来たが、組織を抜けることを決意する。バイク屋を営みながら、母のように姉のように健と暮らしている陽子は、そんな健を心配しながら見守っていた。ある日、健を殺そうと爆弾を持った剛という少年が現れる。剛を取り押さえた健は、彼に自分と同じような孤独な魂を感じ、世話をするようになる。しかし、兄貴分のアキラは組織を抜けようとする健を許さず、彼の命を狙うようになっていた…。
<Cheeseの解説>
冷静に考えると、いろいろツッコミどころも多いこの作品。
でも、映像と音楽はカッコよいです。
まあ、そのカッコ良さは今風のクールなカッコ良さではなく、泥臭く男クサい感じのカッコ良さではあるのですが。
特に、この映画のために結成されたというチバユウスケと中村達也、イマイアキノブの3ピースバンド「THE GOLDEN WET FINGERS」のライブシーンがあるのですが、そこには監督の本気を感じました。
まあ、この作品の監督・脚本を手がけた能野哲彦氏はもともとTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのゼネラル・マネージャーだった人ということで…。
チバユウスケの音楽の、長めのプロモとして観ることもできるんじゃないでしょうか。
映画初出演だという爆弾ジョニーの新居延遼明くんや、『莫逆家族 バクギャクファミーリーア』でも凄まじい演技を見せてくれていた中村達也さんら、ミュージシャン勢の演技も、なかなか堂に入ってます。
『赤い季節』(111分/日本/2012年)
公開:2012年10月13日
配給:日活
劇場:ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開
監督・脚本:能野哲彦
音楽・出演:チバユウスケ
出演:新井浩文/村上淳/新居延遼明/風吹ジュン/中村達也/イマイアキノブ/泉谷しげる/渡辺真起子/戌井昭人/柳俊太郎/辻本一樹/田口トモロヲ/永瀬正敏
公式HP:http://sotb-project.com/akaikisetsu.php
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