【映画レビュー】ワールド・ウォーZ / World War Z
時を経るごとに、どんどん進化していく“ゾンビ”。
ゾンビは走らないと思われていたのはもう昔のこと、昨今のゾンビは超速で走ったり徒党を組んで集団行動をしたり、新たな形態を見せています。
本作『ワールド・ウォーZ』に登場する“Z”も、まさにそんなゾンビたち。
音に反応し、生きた人間をすさまじいスピードでおいかけてくるのでした。。。
驚きの超高速ゾンビ、まさかのゾンビ対策法、バイオハザードのようなラボ探索シーンなどが楽しめる、ひとつぶで何度もおいしい、もりだくさんなゾンビ・ムービーです。
<STORY>
ある日、ジェリー・カレンは妻と二人の娘と共に渋滞にはまっていた。そこで急に爆発が起こり、様子のおかしな人物に襲いかかられた。謎のウィルスが感染爆発し、感染者が人を襲っていたのだ。以前、国連で捜査官をしていたジェリーは家族と共に国連が指揮する空母に乗り込むが、元上司のティエリーからウィルスの感染源を突き止めろとの指令が下る。家族の安全を守るため、ジェリーは最初に感染が報告された韓国の米軍基地へ向かう…。
<解説>
ブラッド・ピット演じる元国連捜査官ジェリー・カレンが、急速に感染爆発し、人間を“Z”に変えるウィルスの原因をたどる旅に出る物語。
ゾンビが増殖するフィラデルフィアの街に取り残されたジェリーたち家族は元上司のティエリーのコネでなんとか国連指揮艦である空母アーガスに逃げのびます。
しかし、家族を安全なこの船にいさせたいのならば感染源を突き止めて来いと脅され、ジェリーは家族のため、ウィルスが蔓延する世界に飛び出していくことになるのです。
元国連捜査官としてルワンダやボスニアといった危険な場所で任務をこなしてきた彼は、韓国、エルサレム、イギリスと、ウィルスの感染源を辿っていくのです。
この映画では、一本の映画で様々なテイストを味わうことができます。
冒頭のフィラデルフィアのシーンでは、『宇宙戦争』のようなパニック映画のテイスト。
韓国のシーンでは、暗闇の中で作戦を決行する『ネイビーシールズ』のような軍事映画のテイスト。
エルサレムのシーンでは、アリンコのようなゾンビたちが怒濤のように押し寄せてくるエイリアン・ムービーのようなテイスト。
そしてイギリスのシーンでは、迷路のような研究所の中でゾンビを避けながら謎を解く『バイオハザード』のようなテイスト。
こんな様々なテイストを、一本の映画で味わうことができるのです。
そして、こんな様々なテイストの中心を貫いているのが、家族を愛するファミリー・ムービーのテイストです。
愛する妻と可愛い二人の娘を守るため、危険が蔓延する世界に飛び出して戦う強いパパの大きな愛。
それが、この映画の根底にある一番のテーマなのです。
このテーマがあるおかげで、様々なテイストを持つこの映画が、ぶれずに一本の筋を貫いていると言えるでしょう。
それにしても、アメリカの国務機関の職員というのは、本当に強い権限を持っていると思っているのですね。。。
ある意味横暴ではありますが、有事には頼りになる存在なのかもしれません。
『ワールド・ウォーZ』(116分/アメリカ/2013年)
原題:World War Z
公開:2013年8月10日
配給:東宝東和
劇場:TOHOシネマズ日劇ほか全国にて
原作:マックス・ブルックス
監督:マーク・フォースター
脚本:マシュー・マイケル・カーナハン
出演:ブラッド・ピット/ミレイユ・イーノス/ジェームズ・バッジ・デール/マシュー・フォックス/スターリング・ジェリンズ/アビゲイル・ハーグローヴ/デヴィッド・アンドリュース/デヴィッド・モース/ファナ・モコエナ/ダニエラ・ケルテス
公式HP:http://www.worldwarz.jp/
KADOKAWA / 角川書店 (2014-10-24T00:00:01Z)
¥1,887
角川書店 (2013-12-20T00:00:01Z)
¥388
Warner Bros / Wea (2013-06-24)
¥5,756
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