【映画レビュー】プロメテウス / Prometheus
リドリー・スコット監督が、あの超有名な「エイリアン」シリーズの前日譚を描いた映画『プロメテウス』。
人類はどこから来たのか、人類を作った“エンジニア”とはどういう者なのか、エイリアンとはなんなのか…、そんんな種々の疑問を解く鍵を、壮大なスケールで描いた作品です。
<STORY>
2089年、宇宙を指す巨人の絵が描かれた3万5千年前の洞窟壁画を発見した考古学者のエリザベス・ショウと恋人のホロウェイ博士は、このモチーフが”人類の創造主=エンジニア”からのサインなのではないかと推測。4年後、二人はウェイランド社からの支援を受けて宇宙船プロメテウス号に乗り込み、エンジニアの星に辿り着く。女性監督官・ヴィッキーズに率いられたプロメテウス号は、アンドロイドのデヴィッドによって管理されていた。
<解説>
ノオミ・ラパス演じる考古学者、エリザベス・ショウ博士は、人類を作った“エンジニア”の存在を信じ、ウェイランド社からの支援を取り付けて、地球から遠く離れた星まで、宇宙船プロメテウス号に乗ってその謎を解きにきた女性です。
そんな彼女の旅の仲間となるのは、ローガン・マーシャル=グリーン演じるエリザベスの恋人の考古学者ホロウェイ博士、シャーリーズ・セロン演じるウェイランド社からやってきた女性監督官・ヴィッキーズ、マイケル・ファスベンダー演じるアンドロイドのデヴィッド。
学究肌で性善説を信じているかのような単純なエリザベスとホロウェイと、何か隠れた目的を秘めているようで何を考えているかわからないヴィッキーズとデヴィッド。
彼らの思惑が、星の環境を変え、目覚めさせてはいけないものを目覚めさせてしまうのです…。
「エイリアン」シリーズではアンドロイドが常に重要な役割を果たしますが、今作に登場するアンドロイド・デヴィッドはこれまで以上に重要な役割を果たしています。
端正で、いかにも人間離れした外見で、様々な言語を習得し、ガイ・ピアースが老けメイクで演じているウェイランド社長の命令により、ある企みを実行するのです。
この“人間によって創られた”アンドロイドが、“誰が人間を創ったのか”を探ろうとする人間に「なぜ人間は自分を創ったのか」という問いは、とても大きな意味を持ちます。
生命とはなんなのか、生きるとはなんなのか…、リドリー・スコットは大きな問いを私たちに問いかけているようです。
それにしてもこの映画『プロメテウス』、リドリー・スコットが長年温めてきた企画だけあって、その映像の数々は圧巻の一言。
本当に、リドリー・スコットの執念を感じるほどです。
細かい美術や世界観を堪能し、次作を楽しみにしたいと思います。
『プロメテウス』(124分/アメリカ/2012年)
原題:Prometheus
公開:2012年8月24日
配給:20世紀フォックス映画
劇場:全国にて
監督:リドリー・スコット
出演:ノオミ・ラパス/マイケル・ファスベンダー/ガイ・ピアース/イドリス・エルバ/ローガン・マーシャル=グリーン/シャーリーズ・セロン/ケイト・ディッキー/レイフ・スポール/ショーン・ハリス/ベネディクト・ウォン/エミュ・エリオット/パトリック・ウィルソン
公式HP:http://www.foxmovies.jp/prometheus/
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