ウォールフラワー / The Perks of Being a Wallflower
ローガン・ラーマン、エマ・ワトソン、エズラ・ミラーという3人のヤングスターが輝くような青春の姿を見せる映画『ウォールフラワー』。
特にエマ・ワトソン、ハリウッドでヤングセレブを目指す少女を演じている『ブリングリング』(『ブリングリング』は『ウォールフラワー』の後に撮影されてます)と比べると多少肉付きもよく、まさに弾けるような若さを見せてくれています。
いやー、若いっていい!
若さゆえの悩みって、大人になってみると、なんだかそれさえもまばゆいよねえ。。。
その繊細さがゆえになかなか人とうまく付き合えない少年と、そのエキセントリックさがゆえに、人から一目置かれつつもちょっと距離を置かれている美しい義兄妹。
彼らが青春のただ中で経験する様々なことがどこかノスタルジックな映像で描かれた本作、かつて青春時代を過ごしたことのある人に、ぜひ観て欲しい一作です。
<STORY>
高校一年生になったチャーリーは友だちもできず、一人ぼっちの壁の花だった。ある日、学校のアメフトの試合で同じ授業を受けている三年生のパトリックに声をかけ、仲良くなる。そしてパトリックの義理の妹・サムを紹介されるのだった。素晴らしい仲間ができたチャーリーの毎日は輝き始めた。パトリックは実はゲイで、サムには大学生の彼氏がいるという。やがて、チャーリーの誕生日でもあり、辛い思い出の日でもあるクリスマスイヴ…。
<Cheeseの解説>
作家が実体験をもとに自らの青春時代を描いた小説というのは、たくさん存在します。
古くは『スタンド・バイ・ミー』、最近では『オン・ザ・ロード』など、その小説を映画化したものも多いですが、それらの映画にはなかなか名作が多いもの。
この映画『ウォールフラワー』もそんな作者自身の体験を小説化し、それを映画した作品のひとつ。
大人になった作家が、青春の日々に出会った友人たちや、彼らとともに過ごしたまぶしい日々を振り返った、輝きと切なさがつまった一作です。
トラウマを抱えたいじめられっ子の主人公・チャーリーを演じるのは、ローガン・ラーマン。
そして、彼を孤独から救い出してくれた友人・パトリックをエズラ・ミラー、彼のステップシスターでチャーリーの憧れの少女・サムをエマ・ワトソンが演じています。
大人になる途中で経験しなければいけない様々なことに戸惑い、無根拠な自信と、自信のなさがないまぜになった不安定な日々を送る彼ら。
彼らはそれぞれ、コンプレックスやトラウマ、悩みを抱えつつも、毎日を懸命に過ごしているのです。
そして、悩みやコンプレックスを直接に語り合うことはないけれど、一緒にいることでその苦しさをお互いに緩和していきます。
その頃に聞いた音楽や見た景色、読んだ本などは、大人になって振り返ると、まさしく宝物のようにキラキラと輝く想い出になるものです。
実はこの作品の監督であるスティーヴン・チョボスキーは、この作品の原作小説「ウォールフラワー(The Perks of Being a Wallflower)」の著者でもあります。
自らの青春の想い出を振り返り、理想の形で映像化したこの映画『ウォールフラワー』。
原作者であり監督でもあるスティーヴン・チョボスキーの想いが詰まった名作だと思います。
『ウォールフラワー』(103分/アメリカ/2012年)
原題:The Perks of Being a Wallflower
公開:2013年11月22日
配給:ギャガ
劇場:TOHOシネマズ シャンテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開
原作・監督・脚本:スティーヴン・チョボスキー
製作:ジョン・マルコヴィッチ/リアンヌ・ハルフォン
出演:ローガン・ラーマン/エマ・ワトソン/エズラ・ミラー/ニーナ・ドブレフ/メイ・ホイットマン/ポール・ラッド/ケイト・ウォルシュ/メラニー・リンスキー/ディアン・マクダーモット/ジョニー・シモンズ/ジョーン・キューザック
公式HP:http://wallflower.gaga.ne.jp/
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