【映画レビュー】図書館戦争 THE LAST MISSION

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有川浩人気ライトノベル岡田准一榮倉奈々の二人を主演に迎えて映画化した『図書館戦争』の第二弾、『図書館戦争 THE LAST MISSION』

うーん、私はもともと原作を読んでおらず、映画だけを観ている身なのでね…。
シリーズに対する愛着がない人間としては、この映画の世界観にあまりノレませんでした。

このご時世にこの映画は、ちょっと…。
前作の時も感じたのですが、やはり彼らの行っている戦争が絵空事にしか見えなかったりするのです。

戦闘をリアルに描けば描くほど、真実味がなくなっていくというジレンマを持つこの作品。
どうせならもっとラブコメに寄せるとか、明らかに珍妙なパラレルワールドを舞台にするとか、もうちょっと方法はなかったものでしょうか。

<STORY>
元号が正化となった日本では、思想検閲が横行していた。笠原郁は図書隊の図書特殊部隊(ライブラリータスクフォース)として、「本を読む自由」を守るため、憧れの堂上篤教官の下で、日々戦闘訓練に励んでいた。ある日、芸術の祭典に展示される自由の象徴“図書館法規要覧”をタスクフォースが輸送・警備することに。しかしそれは、図書隊解散を企む文部科学省の役人・手塚慧の陰謀だった。タスクフォースはメディア良化隊に激しい攻撃を受けることになり…。

<解説>
「本を読む自由」を守るため、メディア良化隊との戦いに備え、日々訓練を積む図書特殊部隊(ライブラリータスクフォース)隊員の笠原郁(榮倉奈々)と、憧れの教官・堂上篤(岡田准一)の日々を描く映画『図書館戦争 THE LAST MISSION』

本作では、ある陰謀のもと、図書特殊部隊隊員たちはメディア良化隊とこれまでにも増して激しい戦闘を繰り広げることになります。
隊員たちは次々にメディア良化隊の銃弾に倒れることになります。
そんな中で、ラスト・ミッションを果たそうと、笠原と堂上は決死の作戦に打って出るのですが…。

いやね。
戦闘シーンはなかなか迫力があります。
岡田くんの格闘アクションはさすがだし、榮倉奈々も前作以上にアクションを頑張っているし。

ただね…、陰謀もチープなら、陰謀の動機もチープ、解決方法もチープだし終わり方も拍子抜け。
何一つ、リアリティがないのです。
どこまで行っても戦争ごっこにしか見えないし、陰謀ごっこにしか見えない。
なのに、戦闘シーンだけは、凝りまくっているという。。。

だって、そこまで思想弾圧が進み、本の自由を守るために死のうとする人がいる時代なら、日本社会自体があんなに平和ではありえない。
なのに、一般市民がごく普通に平和ボケな日常を送っている隣で、本のために命を張る人がいるわけです。

「だってパラレル・ワールドだから」
「それがこの原作の面白さだし」

という意見はなんとなくわかるのですが、映画としてはね。。。
しかも、テレビのスペシャルドラマと連動しており、テレビを見ていないと意味がわからない会話などがあったりするわけです。
じゃあもう、テレビで無料でやればいいんじゃない? 映画にする必要あるか? などと、ひねくれた私は思ってしまったりしたのでした。。。

『図書館戦争 THE LAST MISSION』(120分/日本/2015年)
公開:2015年10月10日
配給:東宝
劇場:全国にて
原作:有川浩
監督:佐藤信介
脚本:野木亜紀子
アクション監督:下村勇二
音楽:高見優
出演:岡田准一榮倉奈々田中圭福士蒼汰西田尚美橋本じゅん土屋太鳳松坂桃李中村蒼石坂浩二栗山千明手塚とおるテイ龍進相島一之波岡一喜阿部丈二
Official Website:http://toshokan-sensou-movie.com/

 

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