【映画レビュー】三銃士王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船／ The Three Musketeers

2011/9/23 外国映画さ行, 映画レビュー

人気シリーズ「パイレーツ・オブ・カリビアン」で、2003年から2007年まで、クセモノおじさんヒーロー（ジャックね）に対抗する若き正統派ヒーローを演じてきたオーランド・ブルームが、続編出演を蹴って出演した新作映画『三銃士王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』。

この作品は、ほっぺツルツルの18歳、ローガン・ラーマンに、オーリーが若き正統派ヒーローの座を譲り渡し、自らがクセモノおじさんに成長した、記念すべき作品と言うことができるでしょう。
そして、この作品は、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズに続き、彼のキャリアに輝く、新たな人気シリーズになることと思います。

＜STORY＞
時は17世紀。18歳のダルタニアンは、銃士になるために、田舎からパリへと出てきた。憧れの三銃士、アトス、ポルトス、アラミスと知り合いになった彼は、国王・ルイ13世と謁見の機会を得る。そこで和平交渉にやって来た英国のバッキンガム公爵と、美女・ミレディに出会うが、彼らと三銃士には浅からぬ因縁があった…。その頃、国王に不満を持つリシュリュー枢機卿は、ある陰謀を企み、二重スパイのミレディに王妃の首飾りを盗み出させていた…。

＜解説＞

大デュマことアレクサンドル・デュマ・ペールの人気小説「三銃士」を、ポール・W・S・アンダーソン監督が現代風のアレンジで映画化した本作。
豪華なキャストたちが、空に海にと縦横無尽に活躍し、大冒険を繰り広げる、エンターテインメント大作。
なかなか楽しい、痛快な作品です。

本作では、若き新星ローガン・ラーマンがダルタニアンを、三銃士のアトス、ポルトス、アラミスをマシュー・マクファディン、レイ・スティーヴンソン、ルーク・エヴァンスが演じています。

三銃士の天敵であるリシュリュー枢機卿を演じるのは『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツ、リシュリューの部下・ロシュフォール隊長を演じるのは『シャネル＆ストラヴィンスキー』のマッツ・ミケルセン。
そして、フランスに敵対するイギリスのバッキンガム公爵にはオーランド・ブルーム、英仏の二重スパイで謎の美女・ミレディにはミラ・ジョヴォヴィッチが扮しています。

どうですか、この豪華なキャスト！
これだけの実力派キャストが揃えば、期待も高まるというものです。
そして、充分に期待に応えてくれていると思います。

まあ、ストーリーはみんなだいたいご存知でしょうし、結末もわかりきってはいるのですが、キャストたちの好演と、テンポのいい演出で、まったく飽きずに104分楽しむことができます。
登場するキャラクターたちもキャラが立っていて、みんな魅力的なのです。

惜しむらくは、今回は三銃士のアトス押しで、ポルトスとアラミスの活躍が少なかったことかな。。。
まあ、これはきっと続編があるでしょうから、次回作以降でポルトスとアラミスが活躍してくれることを期待します。

あ、そして、あともう一点。
ポール・W・S・アンダーソン監督とミラ・ジョヴォヴィッチと言えば、映画『バイオ・ハザード』をきっかけに結ばれた夫婦ですが、この作品にはその『バイオ・ハザード』の名シーンを彷彿とさせるシーンがいくつかありました。
いやー、監督ってば、ミラのこと愛してるのねって、なんだか実感しました。
もしくは、“狭いところを走り抜けるミラ”、“レーザーの中を飛び抜けるミラ”のことが好きなのかな。。。

別コラム：オトコに見せたいこの映画『三銃士／王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』

『三銃士王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』（104分／フランス＝アメリカ＝イギリス＝ドイツ／2011年）
原題：The Three Musketeers
公開：2011年10月28日
配給：ギャガ
劇場：TOHOシネマズスカラ座ほか全国にて
原作：アレクサンドル・デュマ・ペール
監督：ポール・W・S・アンダーソン
出演：ローガン・ラーマン／オーランド・ブルーム／ミラ・ジョヴォヴィッチ／クリストフ・ヴァルツ／マシュー・マクファディン／レイ・スティーヴンソン／ルーク・エヴァンス／ジュノー・テンプル／ガブリエラ・ワイルド／ジェームズ・コーデン／フレディ・フォックス／マッツ・ミケルセン
公式HP：http://34.gaga.ne.jp/