グッド・ドクター 禁断のカルテ / THE GOOD DOCTOR
オーランド・ブルームが若い娘に惚れてしまう先走り研修医を演じる映画『グッド・ドクター 禁断のカルテ』。
オーリー自身が脚本に惚れ込んだという触れ込みで、自身で製作も務めています。
こういう暗い欲望を持った役柄のイメージがあまりないオーリーくん、年齢を重ねてきていろいろと役柄を広げようと頑張っているようです。
<STORY>
新人内科医マーティン・ブレイクは、研修医として働き始めた。彼は一生懸命努力するが、なかなか周囲から認められず、ベテラン看護師ともうまくいかない。ある日、腎臓の感染症でダイアンという美しい18歳の少女が入院してくる。彼女と接するうち、医師としての自身を取り戻すが、やがて彼女は退院してしまう。「お世話になったお礼に」とダイアンの家に食事に招かれたマーティンは、彼女の薬をすり替え、彼女を再入院させてしまう…。
<Cheeseの解説>
新人研修医が、少女患者を愛してしまい、彼女の傍にいるために医師としてしてはならないことをしてしまう、というこの物語。
エリート街道を歩いてきた青年が、“グッド・ドクター”たれと努力するものの初めて社会に出て自信を喪失し、その自信を取り戻そうとするうちに、悪に手を染めていってしまう姿を描いています。
言わば、エリート青年のイニシエーションが悪い方向に進んでしまった物語と言えるでしょう。
こういう物語は、彼が悪に手を染めるきっかけとなる女性が、いかにファム・ファタールな魅力を持っているかが決めてです。
この映画『グッド・ドクター 禁断のカルテ』でそのファム・ファタールを演じているのは、ぐっと人を見据える大きな瞳が印象的なライリー・キーオ。
この1989年生まれのライリー・キーオ、美人ではあるのですが、なんだか不思議な迫力を持った女性です。
プロフィールを見てみると、歌手のリサ・マリー・プレスリーとミュージシャンのダニー・キーオの娘です。
そう、リサ・マリー・プレスリーと娘ということは、エルヴィス・プレスリーの孫ということでもあるのですね。
さらに、よく思い出してみれば、リサ・マリー・プレスリーはダニー・キーオとの離婚後、マイケル・ジャクソン(1994年5月26日~1996年8月20日)、ニコラス・ケイジ(2002年8月10日~2004年5月26日)、プロレスラーのマイク・ロックウッド(2006年1月22日~現在まで)という錚々たる男性と結婚していた過去を持つ女性。
ということは、ライリー・キーオにとってはマイケル・ジャクソンやニコラス・ケイジが継父だったということなのですね。
そりゃあ、こういう方々と母親のもろもろの騒動を見ながら育ってくれば、根性も据わろうというもの。
その雰囲気が、顔にもよく現れています。
そんな根性の据わった顔を持つ少女になら、世間を知らない新人エリート医師ならば、コロリと参っちゃっても無理はないよなあと、思わず納得してしまいました。
まあ、“グッド・ドクター”と一言で言っても、医者の立場から見た“グッド・ドクター”と患者の立場から見た“グッド・ドクター”、さらには病院関係者や警察関係者から見た“グッド・ドクター”、いろいろあるのだなあと、実感させてくれる一作でした。
そうそう、最近なんだかよく見かけるマイケル・ペーニャの小悪党ぶりも、なかなかいい感じでしたね。
『グッド・ドクター 禁断のカルテ』(97分/アメリカ/2010年)
原題:THE GOOD DOCTOR
公開:2012年1月21日
配給:日活
劇場:銀座シネパトスほか全国にて順次公開
監督:ランス・デイリー
製作・出演:オーランド・ブルーム
出演:ライリー・キーオ/J・K・シモンズ/タラジ・P・ヘンソン/マイケル・ペーニャ
公式HP:http://good-dr.com/
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