【映画レビュー】ルイの9番目の人生 / The 9th Life of Louis Drax

映画チラシ ルイの9番目の人生 A ジェイミー・ドーナン

子どもというのは、どうやったって母親を愛してしまうもの。
母親に怒られて逃げ出しても、助けを求める先は母親しかいないのです。
母親に傷つけられたって、母親を愛さずにはいられない…。

『ルイの9番目の人生』は、そんな子どもの切なさを描いたミステリーです。
世の中には信頼に足る大人もいて、信頼を裏切る大人もいて、自分を大好きな大人もいて、誘惑に負けてしまう大人もいて、無私の心で子どもを愛する大人もいる、ということですね。。。

 

<STORY>

ルイの9番目の人生

ルイ・ドラックスは、幼い頃から何度も死にそうな目に遭ってきた。しかし、9歳の誕生日にピクニックに行った崖から落ち、昏睡状態に陥ってしまう。警察はルイの父親であるピーターがルイを突き落としたとみて、行方不明になっているピーターを探していた。ルイの担当医となったパスカル医師は、ルイの事件の調査を始め、ルイの母親のナタリーと関係を深めていく。やがてパスカルとナタリーの元に、ルイの名の入った警告文が届く。

 

<解説>
リズ・ジェンセンの原作小説「ルイの九番目の命」に惚れ込んだアンソニー・ミンゲラ監督が、映画化を熱望した本作。
2008年にミンゲラ監督が亡くなった後に、息子のマックス・ミンゲラがその遺志を引き継いで、脚本・製作を務めています。

物語は、謎の事故にあって昏睡状態に陥った少年・ルイについて、担当医師が事件の真相を追っていく様子を描いています。
真相を追うと言っても、特に探偵のように走り回るのではなく、ルイの母親で、か弱く美しいナタリーから話を聞いたり、ルイを以前に担当していたカウンセラーのペレーズ医師に話をしたりするだけ。
あとは、昏睡しているルイの枕元で寝ているうちに、謎の海草まみれ怪人と出会ったり…という感じです。
言ってみれば、何が起こったのか事実を調べるというよりも、ルイの性格や心理状態、生育環境を深く知っていくうちに、ルイの心を理解できるようになっていくのです。

ルイの事件の真相は、心理学に興味のある人や人の見た目にごまかされない人であれば、だいたいなんとなくわかるものではあります。
とはいえ、『ホーンズ 容疑者と告白の角』などで知られるアレクサンドル・アジャ監督が手がけただけあって、登場人物たちの心理が時に美しく、時にファンタジックに、時におぞましく描き出されており、物語に飽きることはないでしょう。

ルイを演じた子役のエイダン・ロングワースの諦念に満ちた瞳、ルイの母・ナタリーを演じたサラ・ガドンのふれなば落ちんと言った風情のか弱さと美しさ、強く賢いパスカル医師を演じたジェイミー・ドーナンが見せる男の愚かさ、ルイの父・ピーターを演じたアーロン・ポールが見せた父たるものの威厳…。
これらが絶妙に絡み合い、ルイの9番目の人生を彩るラストには、思わず涙と笑顔がこぼれてしまったのでした。

 
『ルイの9番目の人生』(108分/カナダ=イギリス/2016年)
原題:The 9th Life of Louis Drax
公開:2018年1月20日
配給:松竹
劇場:新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて
原作:リズ・ジェンセン
監督・製作:アレクサンドル・アジャ
製作:ショーン・ウィリアムソン/ティモシー・ブリックネル
製作・脚本:マックス・ミンゲラ
音楽:パトリック・ワトソン
出演:ジェイミー・ドーナンサラ・ガドン/エイダン・ロングワース/アーロン・ポールオリバー・プラットモリー・パーカー/ジュリアン・ワダム/ジェーン・マグレガー/バーバラ・ハーシー
Official Website:http://louis9.jp/

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