【映画レビュー】RED/レッド / RED
「ハゲてようがメタボだろうが、若いヤツよりオレの方がイケてるぜ!」とばかりに、ブルース・ウィリス、ジョン・マルコヴィッチ、モーガン・フリーマン、ヘレン・ミレンの御老体たちが楽しそうに大活躍しているアクション映画『RED/レッド』。
みんなが遠慮なく銃や重火器をぶっぱなしまくっていて、観ていてホントにスカッとします。
こういう、何も考えずに楽しめる爆発しまくりのアクション・ムービーって、久しぶりに観ると楽しいなぁ。
深くは考えず、ノリで楽しみたい映画です。
あ、でも、ホントにブルース・ウィリスはカッコいいですよ!
<STORY>
元CIAの一流スパイ、フランクは、年金課の担当オペレーター、サラとの会話だけが楽しみの年金暮らし。ある日、彼の家が襲われた。余裕で逃げ出したフランクは、襲撃者がサラを襲うことを危惧し、サラの家に押しかけ、彼女を連れ出す。フランクはサラを連れ、同じく年金暮らしの元CIAスパイ、ジョーとマシスンの元を訪れ、協力を願う。調査の結果、1981年のグアテマラでの作戦行動に参加したメンバーが暗殺されていることがわかる。
<解説>
原題の『RED』は「Retired Extremely Dangerous」の略。
訳すと、“引退した超危険人物”と言ったところです。
その“RED”の称号が示す通り、ブルース・ウィリス演じるフランク・モーゼズは(ちょっと年を取ってはいるものの)素晴らしい動きをします。
ひっそりと家を襲って来た特殊部隊たちを素手で全員やっつけるわ、ロシア大使館に一人で突入するわ、警戒厳重なCIA本部に潜入するわ。
特に走っている車からスッと降りて追手を銃撃するシーンの動きなんて、ホレボレするほど素敵です。
「うわ、かっこいい」と、鑑賞中に思わず口走ってしまったほどです。
そんな危険な“Old man”に対抗するのは、カール・アーバン演じる現役のCIAスパイ、クーパー。
仕立てのよいスーツをびしっと着こなした彼は、まるでスパイ映画から抜け出してきたジェームズ・ボンドのよう。
クールでありながらホット、家族思いで職務に忠実なナイス・ガイです。
彼は理由を知らされれぬまま、フランクを抹殺せよとの指令を受けて、“Grandpa”フランクを殺そうと襲撃するのですが…。
老スパイと現役スパイの対決を描く本作ですが、フランク以外にも「RED」が多数登場します。
マーガン・フリーマン演じるジョー・マシスン(元CIA)、ジョン・マルコヴィッチ演じるマーヴィン・ボッグス(元CIA)、ヘレン・ミレン演じるヴィクトリア(元MI6)、ブライアン・コックス演じるイヴァン・シモノフ(元KGB)など、みんな楽しそうに大暴れ。
場数を踏んでるだけあって、臨機応変に活躍するし、度胸も半端じゃない。
もう隠居して茶飲み話に明け暮れているはずの御老体たちが、若い最前線のエージェントたちをなぎ倒して行く姿は、もう、壮観の一言です。
デイムであるヘレン・ミレンがガトリング銃をぶっぱなしているなんて、その設定だけでもうニヤりとしてしまいます。
本作『RED/レッド』は、昔ながらの銃撃戦、爆発、カーチェイス満載の、いわゆるオールド・スタイルなアクション映画。
そんなオールド・スタイルなアクションをオールド・マンたちがプライドと遊び心を持って作っていることが伝わってくる本作、血沸き肉踊る感覚を再確認させてくれる、昔ながらの本格アクション映画だと思います。
『RED/レッド』 (111分/アメリカ/2010年)
原題:RED
公開:2011年1月29日
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
劇場:丸の内ピカデリーほか全国にて
監督:ロベルト・シュヴェンケ
音楽:クリストフ・ベック
出演:ブルース・ウィリス/ジョン・マルコヴィッチ/モーガン・フリーマン/ヘレン・ミレン/カール・アーバン/メアリー=ルイーズ・パーカー/ブライアン・コックス/ジュリアン・マクマホン/レベッカ・ピジョン/アーネスト・ボーグナイン/ジェームズ・レマー/リチャード・ドレイファス
公式HP:http://RED-MOVIE.jp
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