R100

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松本人志監督の第4作目となる映画『R100』

松本監督が「とにかくめちゃくちゃにやる」と言っていた作品だそうで、本当に彼の“映画観”というか、“映画監督観”がよくわかる一作です。

まあね、映画なんて、監督のマスターベーションが観客のツボにはまれば“傑作”と呼ばれ、監督のツボが大衆のツボから大きく外れていた場合、“怪作”になったり“駄作”になったりするわけで。

そういう点から言うとこの作品は…、個人的には“怪作”なのではないかと思います。
禁じ手と言えば禁じ手を使っているわけですが、映画界のみで経験を積んで来た監督ではないからこそ、こういう作品を作ろうという発想を浮かべることができるのでしょうね。

<STORY>
大型家具店で働く片山は、秘密のSMクラブ「ボンデージ」に入会する。そこは、様々なタイプの美しい女王様が男性の日常生活に現れ、プレイをするというクラブだった。最初は女王様の行為に快感を感じていた片山だったが、女王様が息子の嵐や入院中の妻の節子の前に現れるようになり、退会を決意する。だが、支配人は「入会後1年間は退会不可能」というルールを楯に片山の退会を拒否。やがて片山は、家に現れた女王様を殺してしまい…。

<Cheeseの解説>
この映画のタイトル『R100』とは、「100歳未満の入場・鑑賞を禁止」を意味しています。
Rは“Restricted”という、映画のレイティングで使われる用語なのですね。

100歳未満の観客ではこの映画を理解できないということで、このタイトルなわけですが…、まあ、100歳を越えたからって理解できるわけではないですね。

でも、“100歳を越え、人生経験と知識、人間関係を積み重ね、様々なしがらみや束縛から解き放たれ好き勝手やっているような人間の作った作品”という風に考えれば、納得することはできると思います。

それにしても、大森南朋演じる会社員が入会するSMクラブ「ボンデージ」に所属する女王様、素晴らしく個性的な方達ばかり。

バイオレンスに満ちた冨永愛に始まり、寿司屋のカウンターを震撼させる佐藤江梨子、不思議なダンスと特殊能力を見せる渡辺直美など、見事な女王様ぶりを見せてくれます。

でも、なかでも圧巻なのは、やはり大地真央寺島しのぶ片桐はいりのベテラン女優三人のボンデージ姿なのではないでしょうか。
皆さんアラフォー、アラフィフな方たちだと思いますが、あれだけのボンデージ衣装を着こなし、あんな役をやってしまえるなんて、素晴らしい女優魂だと思います。

子どもに亀甲縛りをかますなど、個人的にはちょっと肯定できかねるシーンもありますが、松本人志監督の意欲作は、なかなか楽しませてくれました。

『R100』(113分/日本/2013年)
公開:2013年10月5日
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場:全国にて
企画・監督・脚本・出演:松本人志
出演:大森南朋大地真央寺島しのぶ片桐はいり冨永愛佐藤江梨子渡辺直美前田吟YOU/西本晴紀/松尾スズキ渡部篤郎
公式HP:http://www.r-100.com/

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