【映画レビュー】パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT
アメリカで約135万円という低予算で製作され、世界で180億円の興行収入をあげた映画『パラノーマル・アクティビティ』の日本版『パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT』。
ホラーが苦手で、前作も観ておらず、他のJホラーもなるべく観ないようにしている私ですが、頑張ってこの作品を観て来ました。
…うん、怖かった。。。
でもまあ、“怖いもの”の正体がアレなので、「私の家にも現れたらどうしよう」という、ホラー映画鑑賞後、家に帰ってからジワジワくる怖さが少ないのが良かった。
ホラーが苦手な人にも、そういった点でオススメできる作品です。
<STORY>
両足を骨折して、米国旅行から車いすで帰国した山野春花。家から出られず、弟の幸一に生活の面倒をみてもらうことになる。しかし、帰国直後から、寝ている間に車いすが勝手に動いているなど、おかしな現象が起こる。カメラマニアの幸一が春花の部屋にビデオカメラを仕掛けてみると、盛り塩が勝手に吹き飛ぶなどの不自然な映像が映っていた。やがて幸一の部屋でも妙なことが起こるようになり、幸一は自分の部屋にもカメラをしかける。
<解説>
いやー、ホラー作品をあんまり観ていない上に、前作も観ていないので、うまく解説なんてできないと思うのですが、いちおう。
物語の登場人物自身がカメラを回し映像を記録するという、フェイクドキュメンタリーの形式で作られたこの作品。
いやー、設定がうまいです。
姉が車いすで外に出られない。
弟は大学生でヒマなので、姉の世話ができる。
弟はカメラマニアでビデオカメラをたくさん持っている。
父親は仕事が忙しく出張が多く、たまに家に帰ってきても早朝に家を出たりすることもよくある。
そう言った設定がされていることにより、普通であればちょっと不自然であろう物語の進行に、大きな疑問を挟むことなく観続けることができます。
“こわいもの”がどこから来たどういうものなのかも、ちゃんと謎解きされるあたりも(はっきりとした説明ではないですが)、なかなか良いのではないでしょうか。
前作を観ていなくても問題ないですが、前作を観ているとより深く楽しめる、というあたりも、芸があっていいと思います。
フェイクドキュメンタリーで、仲のよい兄弟の会話なんかもリアルに映し出しているので(この会話がホントに自然です。姉と弟ってのはこんな会話をしているのかー、と、兄弟のいない身としてはちょっとうらやましく思ったりも)、心霊現象が起こった際の春花の恐怖なども、よりリアルに感じられるのでしょうね。
この作品の長江俊和監督は、フェイクドキュメンタリーでのホラー映画に定評がある方だそうで、むべなるかなという感じ。
無理な設定を力技でまとめつつ、なんの疑問もはさませないその手腕には脱帽です。
長江監督、“ジャパニーズ・ホラーの匠”と呼ばせていただきたい。
ホラーが苦手な私でも十分楽しめたこの作品ですが、観終わっての一番の感想。
「私だったらビデオなんて回してないで即座に家から脱出して、お祓いとか済ませるまで帰って来ないな」
ま、それを言っちゃうと映画が成立しないんですけどね。。。
■映画『パラノーマル・アクティビティ2』レビュー:http://c-movie.jp/review/paranormal-activity-2/
『パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT』(90分/日本/2010年)
公開:2010年11月20日
配給:プレシディオ
劇場:全国にて
監督:長江俊和
出演:中村蒼/青山倫子
公式HP:http://www.paranormal-2-tokyo.jp
売り上げランキング: 13490
売り上げランキング: 18933
売り上げランキング: 1746
売り上げランキング: 1782
売り上げランキング: 15401
売り上げランキング: 2284
売り上げランキング: 62917
売り上げランキング: 31081
売り上げランキング: 67128
売り上げランキング: 58266