【映画レビュー】俺物語!!

剛田猛男は高校一年生。しかし、巨体に、太い眉毛、長いもみあげという高校生離れした外見で、男子生徒からは慕われるが、女子生徒からはまったく持てない。ある日、幼なじみで隣に住んでいる超イケメンの超モテ男、砂川誠と下校中、猛男はチンピラに絡まれている女子高生の大和凛子を助ける。お礼にとお菓子を手作りして持ってきてくれた凛子に一目惚れした猛男だが、凛子が砂川に想いを寄せていると気付く。猛男は、二人の仲を取り持とうとするのだが…。

原作・河原和音、作画・アルコによる異色の大ヒットコミックス「俺物語!!」。
ゴリラのようなイカつい男子高校生・猛男と、ものすごく愛らしい女子高生・凛子の、初々しくも愛らしい恋模様を描いたこの作品、2015年10月現在も連載中で、9巻まで発売されています。

この作品を映画化した本作は、実はものすごーくストーリーを限定していて、基本的に第1巻の第1話のみを映画化しています。

つまりは、猛男と凛子の第一段階までを描いているのですが、これが大正解。
2015年の高校生とは思えないような、チャラさのかけらもない可愛い二人が、初々しく恋心を育てていくのです。
しかも、ここに超イケメンで超いいヤツ・砂川くんが絡んできて、男同士の友情まで実感させてくれるのです。

鈴木亮平が高校生を演じるなんて、完全にイロモノだろうという先入観を覆す、ド直球な初恋物語と友情物語、イイ。
昨今の少女漫画原作のラブコメ映画の中では、個人的にはイチオシの作品です。

凛子役の永野芽郁ちゃんの初々しさ、これがまたあまりにもかわいくてね。。。
30キロ増量して武男役に挑んだという鈴木亮平が、いい具合に年齢不詳になっており、そこに坂口健太郎くんが爽やかさを添え、絶妙のバランスで彼らの組み合わせが成り立っています。
1983︎年生まれの鈴木亮平、1991年生まれの坂口健太郎、1999年生まれの永野芽郁、ちょうど8コずつ違う3人が同級生役をやっているというのもすごいことです。

いやー、イロモノかと思いきや、こんな素敵なラブストーリーを見せてくれた『映画 鈴木先生』の河合勇人監督。
彼には注目しておいた方がいいかもしれません。

あ、そうそう、初期「相棒」のファンの方にちょっと嬉しくなるキャスティングもあり。
私、ついついニヤニヤしちゃいました。